・激動の時代を生き抜くには成長する
2020年は新型コロナウイルスがありました。
働き方は様変わりしました。
一時的に少し落ち着いたときです。
緊急事態宣言後と言ってもいいかもしれません。
テレワークやリモートワークなどの働き方。
すべて戻してしまった会社に苦言。
有名人で仰る方が多かった印象です。
書評する現在は2020年冬。
新型コロナウイルスの感染者数が大幅に増えている。
「終息」という言葉は無いんじゃないでしょうか。
元々が2020年は激動の時代になると仰る人も多かった。
新しい考え方や試練を成長へ変える知見。
野口悠紀雄さんの新刊から学んでいきましょう。
書名:経験なき経済危機 日本はこの試練を成長への転機になしうるか?
著者:野口 悠紀雄
出版社:ダイヤモンド社
出版年:2020年10月28日
ページ数:288ページ
もう元の世界には戻れない。
新しい政治、経済、ライフスタイルが始まっている。
先程、テレワークやリモートワークの話もしました。
今後の時代に適応するにも試練を成長にする視点。
とても大切だと思いますし私も勉強になった新刊を書評していきます。
・経験ないことを乗り越えるには新たな知識が必要
(P.9) 本書は、平常時の経済の分析ではない。異常な期間の記録だ。二度と再び経験したくない苦しい時代の記録だ。
【目次】
はじめに
第1章:日本経済が受けた打撃 〈1〉休業者の増
第2章:日本経済が受けた打撃 〈2〉激減した企業利益
第3章:迷走を続けた政治の対応
第4章:不適切な政策が多すぎる
第5章:財政支出増でインフレにならないか?
第6章:実体経済から離れた株価の動き
第7章:ニューノーマルへの移行を妨げるもの
第8章:生産性の引き上げが急務
図表一覧
索引
本書の概要と目次。
皆様も今後どうなるんだろう。
章立てを読んで感じるかもしれません。
当ブログでは考え方や視点になる話。
そちらを重視して書評させていただいています。
今回もその辺りを了承いただき書評していきます。
本書はダイヤモンド・オンラインに連載した記事。
そちらを基本軸にしつつ他にも連載した記事をもとにしているそうです。
(P.47) 今年の初め頃には、新型コロナの感染によって、中国だけが影響を受け、世界経済に与える影響は軽微と考えられていた。しかし、実際には正反対になってしまった。コロナ後の世界経済の構造は、これまでとは大きく違うものになると考えざるをえない。
今年=2020年。
書評してる今は12月です。
今年の初め頃を思い出してください。
経済だけでなく私生活への影響。
新型コロナウイルスについては考えてた人は少なそうです。
3月辺りから騒ぎが大きくなってきた。
マスクの転売騒動なども記憶に新しいところ。
関係ないトイレットペーパーやティッシュの買い占めも起きました。
「これまでとは大きく違うものになると考えざるをえない」
仕事でも私生活でもそうなっていくんじゃないでしょうか。
情報収集して正しい情報を得て知識をアップデートする。
大きく違うものになったときに変化して適応する。
意識的に時代に取り残されないようにしていきたいです。
(P.195) ニューノーマル(新常態)とは、生活様式や仕事のスタイル、企業のビジネスモデル、技術、社会制度などが、それまでとは大きく変わることだ。単に見かけが変わるだけでなく、基本的な考え方も価値観も変わる。しかも、長い時間をかけて徐々に変わるというよりは、何かをきっかけに短時間のうちに変わる。そして、変化は一時的でなく、永続的だ。つまり、変化してものが元に戻らず、継続する。したがって、ニューノーマルに対応できたものが成長し、対応できなかったものが淘汰される。
著者である野口悠紀雄さんが仰ること。
とても大事なことだと感じています。
テレワークやZoom会議などなど。
1年前は考えられなかった人もいるかもしれません。
しかし、会社が導入して数ヵ月。
今ではそのスタイルが当たり前と感じている。
数年前からやっているように感じている人もいるかもです。
ニューノーマルに対応して成長する。
対応できなければ淘汰されるのみと覚えておきましょう。
(P.199) 日本でも、日立製作所や富士通などが、在宅勤務を標準化する動きを進めている。こうした意味で、在宅勤務は、コロナ期の特殊現象ではなく、働き方の大きな変化となる可能性を持っている。在宅勤務こそが「基本的な働き方」になる。それが実現すれば、働き方の基本にかかわる変化が生じるだろう。そして、こうした変化に対応できる組織が未来を拓くことになるだろう。この意味で、在宅勤務は「時代の転換点になる」可能性を秘めている。
引用視点を逆に考えてみてください。
先程の話に繋がっていきます。
いったんコロナが落ち着いたときに働き方を戻した企業。
コロナ期の特殊現象じゃないもその通りなんですが。
結局のところ猛威を振るい出して元に戻すのと標準化に向ける企業の差。
未来においての変化に対応できるか疑問を持ちますよね。
元々が未来の仕事や働き方の書籍を読んでみてもです。
テレワークやリモートワークの働き方になる。
仰る人も多い知見なので遅かれ早かれ来る時代。
今は「オンライン面接」を取り入れ始めてる企業も新卒採用であるそうです。
事前にこのように頭に入れておくと時代の転換点に混乱しないと感じます。
(P.204) 日本では、在宅事情が良好でないため、自宅での仕事には、さまざまな障害がある。とくに、学校が休校になった際は、子供が仕事の邪魔をすることが多かったといわれる。また、家庭のPCが攻撃を受ける状況が生じている。さらに、通信費負担の問題もあるかもしれない。しかし、こうした問題は、自宅を仕事場にするのでなく、各地にサテライトオフィスを分散配置し、そこで働く形態をとることによって解決しうるだろう。日本で在宅勤務が進まないのは、技術的な理由によるというよりは、「日本型の働き方」による面が大きいと思われる。
企業側だって色んな事情がある。
個人個人にも色んな事情がある。
テレワークやリモートワークでの働き方は重要。
変化したくても出来ないもありえます。
それに一概に一定ではございません。
業種によって既存の働き方の選択肢は間違っていないこともあります。
とは言え日本で在宅勤務が進まない理由。
技術的な面では無いと野口 悠紀雄さんは仰っています。
「日本型の働き方」
腑に落ちると言いますか特殊なんでしょうね。
勉強になる知見が多いです。
【経験なき経済危機 日本はこの試練を成長への転機になしうるか?】
・ニューノーマルの章は読み応えがありました
【新刊】 試練を成長の転機へ 野口悠紀雄の経験なき経済危機でした。
本書の中でも私は著者さんの考え方や視点を多く知りたい。
その意味でも第7章のニューノーマルへの移行を妨げるもの。
こちらの章を読んで勉強になることが多く見つかった1冊でした。