・あなたの知らないテレビリサーチャーの世界
本を読んで見る。
知らない世界を知る。
本当に大好きなことであります。
もちろん、知っている世界の深堀り。
知っていることや学びたいことの深堀り。
先駆者さんの知見を拝借というのもあります。
読書については色んな視点や着眼点がある。
自分の知っている世界で生きているだけ。
だから、読書をする必要があったんですね。
本書はテレビリサーチャーという仕事を深く知ることができる新刊です。
書名:テレビリサーチャーという仕事
著者:高橋 直子
出版社:青弓社
出版年:2020年9月29日
ページ数:192ページ
リサーチ力という部分。
今の時代は「個人」でも大きいです。
トレンド狙いはブログやSNSでも活用できます。
つまり、視点として活かせる部分が多く見つかるはず。
その思いも込めて本書を楽しく読ませていただきました。
・テレビ業界には番組制作で必要な「調べもの」をする「リサーチャー」という職業がある
(P.9) テレビ業界には、番組制作で必要な「調べもの」をする「リサーチャー」という職業があります。書名に用いた「テレビリサーチャー」は、本書のための造語で、一般にはあまり使われていない呼称であることを、まずはお断りしなければなりません。
【目次】
はじめに
第1章:テレビリサーチャーって何?
第2章:テレビリサーチャーの仕事とは?
第3章:テレビリサーチャー史
第4章:テレビリサーチャーの育成と就職
第5章:テレビリサーチャーがなぜ必要なのか
第6章:補論 「善良な風俗」って何だろう?
主要参考文献
おわりに
本書の目次と概要。
テレビリサーチャーという言葉。
何となくわかるようなわからないような。
そのような人も多いと思います。
私も実際そのようなイメージです。
それを掘り下げてくれるのが本書。
知らない世界を知れる視点。
テレビリサーチャーとして知見を知ることができます。
(P.20) リサーチャーが活躍するフィールドは拡張しています。さまざまなジャンルの番組でリサーチャーが求められるようになったというだけではありません。テレビ番組制作で培われたリサーチ力は、映画やウェブコンテンツ、企業コマーシャルなど、テレビ以外でも求められています。
自分の場合はブロガーやツイッタラー。
ブログやTwitter大好き人間。
だからこそ分かるリサーチ力です。
別にテレビ業界だけに限りません。
個人個人でも重要になるのがリサーチ力だと感じます。
(P.27) リサーチ会社で仕事をしていても社員ではない、というリサーチャーも多くいます。リサーチ会社が特定の番組や労働条件でフリーランスのリサーチャーを雇用する場合があるからです。リサーチ会社で仕事をしていても社員とはかぎりません。また、リサーチ会社の社員でも、その会社内で仕事をするのではなく、テレビ局内の番組スタッフルームで仕事をするリサーチャーもいます。情報番組などでリサーチャーの常駐を依頼されたリサーチ会社が、リサーチャーを派遣する形態です。
リサーチャーと言っても色々なスタイルがあります。
皆様は「マクロミル」ってご存知でしょうか?
楽天リサーチ(楽天インサイトに変わったのかな)もそうかな。
個人がサイトのアンケートフォームで答える。
アンケートに答えてポイントが貯まると商品や現金に交換できます。
これもリサーチ会社になるです。
テレビ番組などでマクロミル提供。
みんなが応えたアンケートを提供する。
それを聞いて引用部分を読むとご理解いただけるんじゃないでしょうか。
リサーチと言っても多様なスタイルなのを感じ取れました。
(P.67) 日本のテレビ界でリサーチャーが活躍し始めたのは1980年代、そのエポックメーキングな番組としてよく引き合いに出されるのが『世界ふしぎ発見!』です。「リサーチャーが、テレビ界で認知されるようになった」という書き出しで始まるこの九三年の新聞記事も、「スタート時点から専属のリサーチャーを組み込んでいる珍しい例」として取材しています。
世界ふしぎ発見!は国民的な番組。
日本人のほとんどが名前を知っているテレビ番組。
超ご長寿番組ですよね。
私は世界ふしぎ発見!に関わっている人の書籍。
過去に何冊か読んだり書評させていただいています。
番組のコンセプトやリサーチについてです。
事細やかだったり考え抜かれているのを感じました。
リサーチャーの活躍と言えば世界ふしぎ発見!かもしれません。
(P.84) リサーチャーと呼ばれるスタッフが急速に拡大したテレビ業界で、このような批判・指摘がなされる状況が生じたことは、リサーチャーとして働いている者の一人として残念な出来事だと思うと同時に、こうした批判はテレビ業界・リサーチャー全体に妥当するものではないと思っていました。
本書の書名はテレビリサーチャーという仕事。
それを踏まえて全面肯定的に書かれているわけではございません。
テレビでも捏造報道やリサーチが間違っていた。
ヤラセ問題などで強制終了した番組があります。
テレビリサーチャーの闇の部分もしっかり書かれています。
【テレビリサーチャーという仕事】
・知らない世界を知れる良い書籍
【新刊】高橋直子さんの着眼点 テレビリサーチャーという仕事でした。
テレビに限らずリサーチャーという分野。
SNSが目立つようになり幅広く活躍する人が増えています。
その一方で最後に触れた通りで闇の部分もあると感じました。
本書は多様な視点で赤裸々に語られていて知らない世界を知ることができました。