・池谷裕二さんの新刊はエッセイを単行本に
脳について知っておく。
自分を生きやすくするためにも大切です。
良いも悪いも人間は脳に支配されている。
操られているという言い方でもいいかもしれません。
操られたまま自動運転で生活していくのか。
操られているのは分かった上で自分から能動的に動くのか。
選択肢は自分の中にあるのも確かな事実です。
そのために知識として脳の性質を知っておく。
予め知っておけば対処することができます。
脳の働きを知る上で色んな視点。
本書はバラエティ豊かに解説されています。
読んでいて脳について参考になる視点を学んでいきましょう。
書名:脳はすこぶる快楽主義 パテカトルの万脳薬
著者:池谷 裕二
出版社:朝日新聞出版
出版年:2020年10月7日
ページ数:240ページ
人気研究者による科学知見。
選りすぐって本書にまとめられています。
知らない知見を知れるのは好奇心が満たされます。
脳についての知見を私なりの書評させていただきます。
・本書はパテカトルの万能薬を単行本としてまとめたもの
(P.2) 本書は「週刊朝日」で連載しているエッセイ「パテカトルの万能薬」を単行本としてまとめたもので、今回が3冊目になります。3冊目となれば、「シリーズ化」と言ってもさしつかえないスタート地点に、ようやく立ったところでしょうか。
【目次】
はじめに
1:だから人はおもしろい
2:計り知れない脳
3:感性を刺激する
4:愛の不思議
5:未知なる力
6:明日のために
初出一覧
参考文献
本書の概要と目次になります。
週刊朝日で連載している池谷 裕二さんのエッセイ。
「パテカトルの万能薬」を単行本としてまとめたもの。
こちらに関しては存じてませんが池谷 裕二さん。
脳については知りたいこと多いので読んでみました。
(P.17) 脳は「未知の危険」に敏感です。状況を把握しきれないと、どこかに危険が潜んでいないかと心配になるものです。たとえば、暗闇の裏道では、どうしようもない不安に駆られます。少しでも見通しのよい場所に行きたいと感じます。「見えない」という状況は恐怖です。これと同じことで、見知らぬ人に囲まれたときには、少しでも知った顔(たとえば自分の顔)に似ている人と過ごしたいと願うことは、潜在的な危険を回避するための重要な欲求です。つまり「類は友を呼ぶ」は、長い進化の生存戦略として、脳に自然にインストールされた基本仕様なのです。
類は友を呼ぶの知見。
科学的に裏づけがある話です。
とても興味深い話だと感じました。
長い進化の生存戦略としての基本仕様。
類は友を呼ぶの状況になったときの思い出したいことです。
(P.48) 火の用途は多様です。料理だけでなく、寒さをしのいだり、夜闇を照らしたりと多くの使い方ができます。火を手にした瞬間、人類の生活が一変したことでしょう。現在では火は、厳かな聖火、装飾用の蝋燭、花火、弾薬など、さらに多彩な目的で活用されています。ヒトは食材のみならず、火さえも「調理」する生物なのです。
ヒトが調理するワケの項目。
調理と言うと料理を思い浮かべます。
なぜ、料理をするようになったかの解説。
興味深い話でしたが、最後になります。
「人は食材のみならず火さえ調理する」
この視点で考えたことは無かったです。
言われてみたら火の用途も沢山あります。
こういう視点で物事を見られるところ。
アイデアとして多彩な目的で活用するところ。
人間の脳って凄いと気づかされました。
(P.64-65) 「言語」は人類史上、ごく初期から存在していました。一方、「数字」を抽象操作するようになったのは比較的最近のことです。つまり数字は、国語に比べ、脳回路との生理学的な相性が悪く、心労を強いる不自然な学問であると言えます。これが劣等感の生じやすさに拍車をかけているのかもしれません。
へぇーと思える科学的知見です。
冒頭に数式が書かれています。
何か難しいことが書いてありそう。
読み飛ばしてしまう人がいるかもしれませんと仰っています。
私も数字や数式については苦手意識が強い。
ただ、項目を読ませていただくと当たり前なんですね。
数字は脳回路との生理学的な相性が悪い。
心労を強いる視点を持っておきたいです。
(P.113) 私が不思議なのは、私が「書こう」と意図したことが、なぜ実体を伴ってこの世に現れ得るのかという疑問です。もっと言えば、その「書こう」という意志とはそもそも何物なのかという問いです。なぜ、意志という実体のない「心」が、物体という実体へと具現化できるのでしょうか。精神と物質の関係を突き詰めて考えると、奥深いことがわかります。いえ、奥深すぎて、かえってわからなくなります。
引用視点で考えると不思議です。
確かにキーボードを打っている手です。
頭の中で浮かんだ文章を書こうと思って打つ。
なぜ、打ててしまうんだろうと考えると奥深い。
奥深いし奥深すぎてわからなくなりますね(笑)
【脳はすこぶる快楽主義 パテカトルの万脳薬】
・脳についての雑学が詰まっている新刊
【新刊】 すべて脳のせいだ!? 池谷裕二の脳はすこぶる快楽主義でした。
本書はエッセイを単行本にした書籍。
著者である池谷裕二さんの日常話からの考え方。
視点を雑学的に聞くことができて楽しい1冊でした。