・理不尽との向き合い方がわかる書籍
私がよく言われること。
普通だったら心が折れる。
それは立ち直れないと思う。
そんなことを言われることがあります。
そういう意味でいうと理不尽に関して。
元からある程度の耐性がある方だと思います。
と言っても私以上の理不尽な目に合っている。
逆境から人生を変えた人もいると思います。
もちろん、「人それぞれの感じ方」がある。
比べるものでも無いですし比べられないものです。
私は理不尽や逆境に強いんだぞ自慢でも無いので書いておきます。
むしろ、メンタル面に関してはまだまだ学ぶことが多いです。
今回の書籍からも「物事を楽観的に見る方法」を著者から学べました。
書名:人生は理不尽
著者:佐々木常夫
出版社:幻冬舎
出版年:2019年1月24日
ページ数:251ページ
人生の暗夜は本書で照らせ。
期待しすぎずに楽観でいこう。
佐々木常夫さんの経歴が書かれています。
私は「理不尽だな」と思うことがあります。
でも、佐々木常夫さんに比べたらと思うくらい壮絶です。
現在、理不尽の真っ最中の人もいるかもしれません。
そんな人には勇気がもらえる1冊になると思います。
それでは、ここからは私なりの書評をしていきます。
・著者の晩年における人間関係や健康、お金、老いや死に対する考えをまとめ
(P.7) 人生は時に理不尽です。お金、仕事、健康、家族のことなど、むしろ理不尽だらけだと言えるかもしれません。しかし、理不尽から学ぶものも決して少なくありません。七十五の声を聞いた私が老い先を楽観視できるのも、ビジネスマン人生で強いられた理不尽のおかげと言っても過言ではありません。本書はそんな私の、晩年における人間関係や健康、お金、老いや死に対する考えをまとめました。超長寿社会を生きるみなさんの不安が、少しでも軽減されれば幸甚です。
【目次】
はじめに
第一章:人間関係は情や愛で考えない
第二章:自然体で老いてみよう
第三章:死ぬまで楽しく働こう
第四章:お金の不安におびえるな
第五章:謙虚さが豊かな老いをつくる
本書の概要と目次になります。
人生訓が詰まっている1冊。
物事をみるときに視野が広がる1冊になるはずです。
佐々木常夫さんの状況に比べたら私はまだまだ動ける。
自由にやれることがあると感じました。
(P.75) 加齢に抗うことはできないにしても、命ある限り未来を見つめる力を持ち続けたほうが、最後まで自分らしく、満足して生きられるのではないでしょうか。心理学者のアドラーは「人はいつでも変われる。幸せになれる。そのために大事なのは過去ではなく未来を見つめることだ」と言っています。常に未来に目を向け、「自分はこうなりたい」ということを考える。過去はあれこれ振り返らない。アドラーの教えは、ともすれば過去にすがってしまいがちな高齢者にこそ不可欠ではないでしょうか。
20代はまだOKじゃないでしょうか。
と言っても学生時代が…と思う人もいるかもしれませんが。
ただ、高齢者に限らず30代以降だと思います。
どうしても、未来よりも過去を見てしまう。
その視点って出てくると思います。
これは「過去の○○良かった」と思う人。
「過去に○○をしておけば」と後悔する人。
良かったも後悔も過去が出やすいと思います。
振り返ることは別に悪く無いと思います。
ただ、過去ばかり視点が向いている場合です。
視点を「未来」に向けるように意識的になりましょう。
(P.111) もっともどんな教えも実践しなければ意味がありません。方法がわかっても行動に移さなければ何もわかっていないのと同じことです。そこで重要になるのが「知行合一」。どんな知恵も実践するためにあり、自分なりに解釈して行動して初めてその知恵を知ったことになる。という陽明学の言葉です。たいていの人は本を読んでも講演を聞いても「いい話を聞いた」で終わりです。知識や情報を頭に入れて学んだ気になっています。でも、ただ聞いて終わりでは本当に学んだことにはなりません。聞いたことを行動に生かし、自分を変えるなり成長させるなりして初めて学んだと言えます。この「学ぶ力」がつけば、幸せになることなんて簡単なのです。
知行合一という言葉。
これ、2014年に戯言(私なりの考え方)記事にしました。
大切な考え方だと思います。
私は読書についてはまずは「楽しく」を推奨しています。
「知らなければ知らないまま」もよく言います。
でも出来れば実践できるところは実践する。
1つでも身につけようと志すのは大切です。
最近だとインプットとアウトプットもよく言われます。
学んだことを自分に落とし込むために行動する。
知行合一を意識的になってみるのは良いことだと思います。
(P.130-131) 私より年下でも優れたところがある。私のほうが年下でも得意なことがある。そのことを踏まえ、部下でも呼び捨てにせず「○○さん」、上司も「○○部長」と呼ばずに「○○さん」と呼び、人間関係をヨコで考えるようにしていました。このことを上司がどう思っていたかはわかりませんが、少なくとも私自身は、上司をリスペクトしながらもおもねることなく、一ビジネスマンとして緊張感のある仕事ができました。なので、上司が気を悪くするようなこともなかったと思います。一方部下に関しては、間違いなく前向きな変化が見られました。「さん」付けで呼ばれることで自分が認められていると感じ、仕事に対するやる気が俄然アップし、組織への貢献度が高まったのです。
私は基本的に「さん」は必ず付けるようにします。
本人から「さんいらないよー」的なこと言われたら改めます。
たとえば、名前に「くん」なり「ちゃん」が付いている人。
肩書的なのも含めて色んな人がいますよね。
このときも「さん」はつけるようにしています。
「スギちゃんさん」
「なかやまきんに君さん」
「はじめしゃちょーさん」
例は芸能人や有名人さん。
ネット上でもよくいらっしゃいますよね。
そのときにこのように「さん」は必ずつけます。
相手から言われたら改めるくらいで自分からは外しません。
「さん」をつけての距離感やリスペクトは忘れないようにしています。
(P.200) フィンテックとは金融を意味する「ファイナンス」と技術を意味する「テクノロジー」とを組み合わせた造語です。身近な例で言うと、スマホやパソコンでお金を振り込むネットバンキングや、話題の仮想通貨もフィンテックの一つです。今後フィンテックが進めば、大勢の銀行員は不要になります。明細書もいらなくなり、伝票もタブレットで代用するようになるでしょう。スマホやタブレットを使いこなせなければ貯金も下ろせない……なんてことはないでしょうが、拒否反応を起こさない程度にスマホやタブレットに慣れておくのも大事なことではないでしょうか。
私なりの書評なので私の身近な話。
母親の話を書いておきたいと思います。
スマホやタブレットを使いこなすどころか持っていません。
そもそもガラケーも使ったことが無い今どき珍しい人です。
最近、ATMがいろいろなところで縮小化。
銀行の前に店舗ATMが減っているのはニュースになっています。
私の母親が利用しているATM。
スーパーマーケットに設置されていたのが無くなってしまったそうです。
市内に設置場所が全然無いので支店でお金を降ろしています。
そこで私が言ったんですよ?
『手数料を取られるけどコンビニでお金を降ろしたらいいじゃん?』
この解答が慣れていない系の人だと思いました。
手数料が掛かるからイヤじゃないんですよ。
「降ろし方がわからない」
「そもそもコンビニのATMは怖い」
この解答はどう思われましたか?
引用部分で佐々木常夫さんが「拒否反応」という言葉を書かれています。
私は大げさでもなくそのような理由で使用しないって人は多そうです。
だからこそ早めに慣れておくって大切なんでしょうね。
(P.216-217) 同窓会でも「血圧が高くて」とか「この前入院して」など病気の話で盛り上がることがありますが、私からすれば病気自慢にしか聞こえません。こういう会話ははからずも病気を肯定していることにつながります。あまりいいこととは言えません。そこで私はみんなに「病気と孫の話はしないこと!」と冗談まじりに提案しました。するとみんな一気にシーンとなり、口数が少なくなってしまいました。年寄りがいかに病気と仲よしか、このことからもよくわかりますが、病気と孫以外に話題がないというのはいささか不健康ではないでしょうか。
笑い話のようで気をつけたい視点。
「病は気から」とは昔から言われます。
人間の言葉の強さをいろんな書籍から学んでいます。
私も言葉に出す時は気をつけたいと常々思っています。
「病気と孫の話はしないこと!」という箇所。
これって若い人も笑いごとではないんですよね。
「仕事の話はしないこと!」と言われて何も出なくなってしまう。
「趣味の○○の話は抜きで!」と言われて話を続けられるか。
日頃からネタになる「話題」はインプットしておきたいです。
【人生は理不尽】
・若い人も読んで損は無い本
【新刊】物事を楽観的に見るコツ 佐々木常夫の人生は理不尽でした。
本書を読んでみて思ったのが、60代以上に向けてのアドバイス。
若く見ても50代以上の人に向けているかな?という印象を持ちました。
ただ、多世代の価値観って私は尊重して知りたいです。
それに世代に限らず性別(男女)も意識しないとは私はよく書きます。
本書からも多様な価値観という部分で今までに気づけなかった視点を学べました。