【新刊】説得力のある話し方ということ ひろゆきの論破力

・論破とは何かについて考えさせられる

f:id:acutehappp:20181211142012j:plain

 

私は議論ってあんまりしないです。

当ブログに対しても「議論はしません」とよく言います。

ブログに限らずTwitterでもそうだと思うんですよ。

人それぞれの考え方というか価値観があります。

「不毛な議論」になりがちだと思っているんですよね。

だから、その上での「議論はしません」になります。

 

ではどうして「論破力」なる書籍を手に取ったのか。

それは「ひろゆき(西村博之)」さんの書籍だからです。

ひろゆきさんの考え方や着眼点。

そういう視点もあるんだ!と気づきを得ることが多いです。

そして、もう1つはこちらになります。

 

論破する=議論に打ち勝つ

相手を打ち負かすでも良いと思います。

要は、議題に対して勝利するイメージがあるんじゃないでしょうか。

もちろん、その側面は大きいですし否定はしません。

ただ、私はもう1つの側面が大切と思っているんですよ。

 

防衛策や防護策と言っていいです。

自分が「防御手段」を知っている。

私が書評するときに常々書いていることです。

本を読むというのは「自衛策」になるという話。

「あっ、これ本に書いてあったアレだ!」と気づけるんですよ。

 

今の時代って引きこもりの人でも人と繋がる機会があると思います。

引きこもりで家でネットゲームばかりやっている。

引きこもりで家でSNSの書き込みを見たり自分でも書いたりしている。

つまり、家に居てもコミュニケーションが発生することがありえるわけです。

「論破力」の考え方があると円滑なコミュニケーションが取れると思いますよ。

 

 

書名:論破力 (朝日新書)

著者:ひろゆき

出版社:朝日新聞出版

出版年:2018年10月12日

ページ数:240ページ

 

厄介な相手がみるみる思いどおり。

ひろゆきさんならではの論破するテクニック。

ひろゆきさんならではの論破についてが書かれています。

相手の言うことをただ打ち負かすのが論破ではありません。

そのような部分も細かく書かれているので良書だと思います。

円滑にコミュニケーションする上でも必読と言える書籍の書評です。

 

・誰でも今からでも論破力は高められる

(P.6) 話している論理や事実がちゃんとしているのと同時に、それを見聞きしている周りの人たちに、「この人が言っていることは正しいんだ」と思わせるような「印象」を与えること。それがおいらの言う「論破力=説得力のある話し方」です。何も難しいことではありません。誰でも論破力を高めることはできるし、そうなれば人間関係のイライラもきっと解消できるのですよ。

 

【目次】
まえがき
第1章:議論とはゲームである
第2章:観客の心を揺さぶる論破テクニック
第3章:手ごわい相手に「YES」と言わせる説得術
第4章:厄介な人を転がす技術
第5章:「ああ論破したい!!」
第6章:議論に強くなる頭の鍛え方
あとがき

 

本書の目次です。

「論破力=説得力の話し方」

まず大前提としてのこの部分です。

とは言え、いくら説得力があっても周りの人が納得しない。

これでは論破できていないと言ってもいいかもしれません。

確かに印象が違うと話している部分の整合性。

相手が納得できて腑に落ちていなかったら論破したとも言えないんじゃないしょうか。

そのような部分も含めまして本書は事例が沢山あるので学びやすいですよ。

 

(P.19) 会社の中でも上司を論破して飛ばされてしまう人とか、けっこういると思います。その意味では、論破力は「取り扱い注意」でもあるということです。人生うまくいくことが目的であって、論破力はあくまでもその手段なのですよ。その場で相手をやり込めたところで、じつはなんの意味もない。人を説得するときは論破したその先、つまり人生うまくいく可能性まで想像しましょうね。

 

私がネット上で議論したくない理由はこういう理由が大きいです。

要は、「その場で相手をやり込めても何の意味もない」になります。

自分自身がそれで気分が晴れたり優越感を浸るタイプじゃないので余計にです…。

それにいくら正論を言って言いくるめても相手に嫌われたら意味ないんですよ。

「あいつにあんなこと言われたから嫌い!」とずっと逆恨みされる。

ひろゆきさんの言う通り「取り扱い注意」だとほんと思います。

 

(P.35) 役所関係の交渉ごとでは、担当者を怒らせてうまくいくことはほとんどありません。たとえば何か許可申請をして「これ、こうしたいです」「だめです」って言われたとき、窓口でキレる人がよくいますが、ほとんど無駄だと思います。それよりも、わりとうまくいくのが「じゃあ、どうしたらいいと思いますか? できる方法を一緒に探しましょう!」というような口説き方。そう言われると、役所の担当者は怒鳴られるよりも困ってしまうのですよ。本音は「面倒くさいから断りたい」なのですが、職務上「考えません」とは言えません。役所というところは、必要な条件を満たしている書類は一応通さなければいけない。つまり、「ほかにどんな手段があるんでしょう?」みたいな種類を作成するための相談には、説明せざるをえないわけですね。

 

自分の中の「怒りの沸点」といえるかもしれません。

あなたは「怒りの沸点」はどうでしょうか?

街中に出向くと些細なことでキレてしまっている人が結構います。

スーパーやコンビニの店員さんほんと大変と思う事案も結構ありますからね…。

ひろゆきさんはその中で役所関係の交渉について述べています。

 

役所関係もキレている人は多いんじゃないでしょうか。

揶揄する言葉に「お役所仕事」という言葉もありますからね。

そうなるとキレて怒鳴りだす人も致し方ない面もあるかもしれません。

しかしながら、そこでキレてしまっては上手くいくものも上手くいかなくなります。

そこで、ひろゆきさんの引用のテクニックがすごいと思いました。

キレたら終わりだけど、こちらは要求を通す可能性すら出てきますからね。

 

この引用の事例からも本書の言う「論破力」という部分。

ただ、議論に打ち勝つためのテクニックではない。

日常生活を円滑に進めるためにも合ったほうが良いと思うんじゃないでしょうか。

私は昔からひろゆきさんのこのような考え方が本当に大好きです。

だからこそ、本書も読んで良かったと言える新刊でした。

 

(P.84) 「私が傷ついた」「これがおいしい」「この曲が好きだ」「これがおしゃれである」とか、誰かの主観の要素が必ず入るものは、絶対に事実になりません。つまり、「そう思わない」という人に有効な反論はないということです。そういう類いの議論では、どちらに与しても負ける可能性があります。なので、議論に参加してもいいことがない。だからおいらは、なるべく主観の議論には加わらないようにしているのですよ。

 

Twitterでよく見かけませんか?

やたら「突っかかっている人」です。

その人はその人なりの正義があると思います。

つまり、「主観の話し合い」になるわけです。

だから、私は議論しても…と思ってしまうんですよね。

 

たとえば、、

「チョコレート入りのカップ焼きそばめちゃくちゃおいしい」

このように私が言ったときに「いや、まずいでしょ」と言われてしまう。

「チョコと麺の絡みが絶妙にマッチしてほんと美味しいから!」

私が再び反論するように言う。

「いや、ひと口で無理だしこんなの食べられない!」

このような議論というのは不毛ですよね。

 

でも、そんな議論を繰り広げているのがネットです。

このチョコ焼きそばの主観的な話題。

「口に合う人もいれば合わない人もいる」で終わればいいんですよ。

それを延々と「こっちが正しい」とか「こっちが正しい」と終わらない。

終わらない議論をず~~~っと繰り広げている人というのも多々見かけます。

もし、自分が議論に参加する場合はこうやって考えるといいかもしれません。

「これって主観の議論じゃないか?」ということです。

 

(P.158) おかしな人にからまれたときにどうするか。とにかく真正面から反論しないほうがいい。おかしな人のエネルギーを受け取る必要はまったくないのですよ。先の例でいうと、飲食店でほかの客にからまれた場合。そんなときは、「ちょっと言ってることよくわかんないんで、店員さんに言ってもらえます?」とか、軽く流しておけばいい。その場を仕切るのはたしかに店員の役割なので、相手も矛先を店員に向けざるをえないし、店員も対応せざるをえないでしょう。

 

私が仮におかしな人と遭遇した場合。

第三者を絶対に挟みます。

店員さんなり店長さんをすぐに呼ぶと思います。

もしくは立ち去ったりスルーすると思います。

それくらい「ヤバい人はヤバい」と思うんですよ。

 

ひろゆきさんも本書で書かれています。

何でもかんでも「論破すればいいわけではない」ということです。

「論破力」という書名からしてとにかく論破!と思われる人もいると思います。

ただ、このような事例でもわかるように状況次第で使い分けようと仰っています。

テレビ番組なら「視聴者」さんがいますけど、街中では1対1になるケースもあります。

その場合は先程も書いた「主観的な議論」になりがちですし気をつけましょう。

 

(P.187) おいら、最後に怒ったのがいつだったか思い出せないほど、本当に怒らないのですよ。人に怒ってもしょうがないと思っています。人に侮辱されても腹が立たないし、傷ついたりもしない。「こういうところが本当にダメ」とか責められても、別に落ち込むこともありません。なぜかと言うと、自分自身のダメ野郎ぐあいは、攻撃してきた人よりも自分のほうがよく知っているから。西村博之のダメな部分をちゃんと認識しているので、他人に言われても「それ知ってる、子どもの頃から」という感じで、むしろ「いや、もっとひどいっすよ、この人は」と言いたくなりますね。

 

私も最後に怒ったのはいつなのか。

本当に怒らないタイプではあります。

人に怒ってもしょうがないとほんと思うんですよね。

人それぞれの価値観や正義があるんだからしょうがない。

ただ、ひろゆきさんまでの達観はまだまだ出来ていません。

そういう意味ではひろゆきさんの思考は無敵の思考だとほんと思います。

 

【論破力 (朝日新書)】

 

・まとめ

【新刊】説得力のある話し方ということ ひろゆきの論破力でした。

ひろゆきさんの考え方は勉強になります。

必ず何個かは私生活で取り入れていこうと思えることが見つかります。

そういう意味で言うとコスパが良い本が多いんじゃないでしょうか。

私にとって新しい発見が見つかった本書もまた素敵な1冊でした。