【新刊】 金田一秀穂のあなたの日本語だいじょうぶ?

・SNS時代の言葉力

 

 

文章を紡ぐ人であり続けたいポポリッチです。
 
本書の書名だけ読むとになります。
昨今の日本語の乱れ。
現代用語はおかしくなっている。
 
そういう印象を受けるかもしれません。
否定要素は無いのでご安心ください。
 
著者である金田一秀穂さん。
流行語大賞の審査員を務められています。
毎年、新しい言葉の誕生を楽しみにしているみたいです。
 
 
 

あなたの日本語だいじょうぶ?

 

 

 

書名:あなたの日本語だいじょうぶ?

 

著者:金田一秀穂

 

出版社:暮しの手帖社

 

出版年:2023年7月10日

 

ページ数:284ページ

 

 

 

気持ちはしっかり届いてますか?
新しい時代になれば、言葉のルールも変わる。
著者の解説が楽しい本書を私なりの書評していきます。
 
 
 

・不思議な巷の日本語は必読!

 

 

(P.4) コロナ禍時代とその前後の日本語はどんなふうなのか、前半は少しまとめて、改めて書き下ろした。後半は連載をまとめたのだが、この数年の移り変わりの激しさを感じ、すでに懐かしいようなふうにもなっていること愕然としたりしている。

 

 

 

【目次】
 
まえがき
 
第1章:失われた気配
 
第2章:これからの日本語
 
第3章:リモート時代の日本語力
 
第4章:不思議な巷の日本語

 

 

 

本書の概要と目次でございます。
本書の書評は第4章になります。
不思議な巷の日本語からお送りします。
流行語に選ばれた言葉から違和感なく使用する言葉まで。
解説を読んでいて言葉について学べて面白かったです。
 
 
 
(P.75) 大谷翔平にとって、投手と打者は全く別のことであるが、それぞれがとても大切な自己表現の手段なのだ。たまたま、どちらも上手にできてしまう。二刀流と言うことで、矮小化してしまっているのではなかろうか、では、どう言うのがいいのかわからないけれど、私たちは歴史的な時間に立ち会っていることだけは確かだ。

 

 

 

著者である金田一秀穂さん。
二刀流というのが気に入らないみたいです。
これは大谷翔平選手を批判しているわけではない。
引用箇所を読んでもらえればの二刀流という言葉ですね。
 
確かに当たり前に賑わせている言葉。
だからこそ言葉の重みと言うか大谷翔平選手の凄さ。
もっと的確に表す言葉があるかもしれませんね。
私は体力無いのでどうやってどちらも活躍できる体力を維持しているのか気になります。
 
私が先日ニュース見て気になったことがあります。
放送内容は高校野球の予選で選手紹介でした。
そこで投手ではエースで打者では4番でまさに二刀流と報道していました。
そこは昔から使用されている「エースで四番」では?と思わずツッコミました(笑)。
 
 
 
(P.111) 彼らダムマニアの、もっとも喜ぶべきことが、「ダム汁」なのだ。ダムは、一年中水を貯めているわけではない。たまには放水(放流)もしなければならなくなる。その時、放水路(放流口)から、勢いよくダムの水が放出される。

 

 

 

ダムマニア。
ダム好きの人が増えている。
これは知っていた知識です。
 
「ダム汁」
 
ダム汁は初めて知りました。
こういう知らない言葉を知り解説を読む。
知的好奇心が満たされて良いですね。
 
 
 
(P.121) この頃の若い人は、「うれしみがある」などと言うらしい。聞いたことがなかったのだが、大学の授業中に確かめたら、皆うなずく、ほかにも、「あの子に会いたみ」などもあるという。

 

 

 

うれしみがある。
あの子に会いたみ。
皆様は使用されていますか?
 
本書で書かれていません。
私はうれしみも会いたみも使用しません。
ただ、「わかりみ」は結構使用する人なんです。
 
私が勝手に生み出した言葉?
どこかの誰かが使用しているの見て使用?
うれしみや会いたみなどと同じくみんな使用している?
わかりみをいつからどんなキッカケで使用しているか謎で忘れています(笑)。
 
 
 
(P.216) しかし、その感想は、放送局でニュースを編集している人たちが、都合のいい意見を選んでまとめた感じ方にすぎないことがある、どうせ視聴者はこんなことしか考えていないよ、とタカをくくっている人の送り出すニュースは、害悪しかない。

 

 

 

「街の声」についてです。
ニュース番組でよくありますよね。
昨今はテレビだけでなくネット記事もあります。
 
Yahooニュースなどのニュース記事。
SNSの意見についてが最後に書かれている。
と言っても拾い上げられているの4つや5つ。
 
それでSNSの意見ですからね。
それに編集部の人がSNS利用者。
そのコメントを拾い上げてもSNSの意見ですからね(笑)
 
テレビの場合は都合のいい意見をまとめた感じ。
ネットのニュース記事は盛り上がるように賛否両論にすること多いの感じます。
よく賛否両論という言葉を見ませんか?
コメント欄が盛り上がれば閲覧数(アクセス数)も上がりますからね。
 
 
【あなたの日本語だいじょうぶ? (金田一秀穂)】
・楽しく読めて知的好奇心が満たされました!

 

 

【新刊】 金田一秀穂のあなたの日本語だいじょうぶ?でした。
 
普段よく見る言葉。
普段よく使用する言葉。
一歩引いて考える機会になる1冊でした。
知的好奇心が満たされて読んで良かったです。
著者である金田一秀穂さんの解説が本当に素晴らしい。