【新刊】背筋が凍る本 高山敦の前科者経営者どん底からの逆転人生

・誰もが「犯罪者」になってしまう時代

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今回の書籍はリアリティがある本です。

人生訓と言える体験談。

著者の刑務所での経験も語られています。

私は読んでいて背筋が凍りつく思いでした。

それと同時に日々の生活に感謝できる思いが溢れました。

涙腺にすごく来る本で読んでいて泣く手前まで来ました。

 

冒頭に「誰もが犯罪者になってしまう時代」と書きました。

『いやいや、ならないよ!』と思った人も多いかもしれません。

とは言え、「誤認逮捕」ってありえるじゃないですか?

男性目線で言うと有名なところでは「痴漢」での誤認逮捕です。

満員電車に乗っていて「痴漢」と間違われて逮捕されてしまう。

この手のことは本もそうだし、映画などの題材にもなっています。

 

ただ、それ意外にも今の時代はいろんなところで「逮捕」がありえます。

自分には関係ないと思わないほうが良いと思うんですよね。

たとえば、インターネット(SNS)利用です。

数ヵ月前にすごく話題になっていたのでご存知の人も多いかもしれません。

 

【サイバー警察に家宅捜索を受けた際の体験談】

 

少し長めですが、ぜひ読んでいただきたい記事です。

こちらの記事を読んで「背筋が凍りつく」人もいるかもしれません。

簡潔に言うと、記事を書いた人の「知識」が豊富だった。

「しっかり説明できた」からこそ逮捕こそされませんでした。

ただ、「誤認逮捕」スレスレという印象を受けました。

 

こちらの記事の人みたいにみんながみんな対応できるとは限りません。

警察の方がいきなり家に来たらビビリますよね…。

「犯罪行為」していないのに「冷静に対応」できないはありえると思います。

だからこそ、こういう知識や意識って絶対に今からの時代あった方がいいですよ。

「誰もが犯罪者になってしまう時代」ということでもう1つ。

こちらは「誤認」ではなく本人の意識のことです。

 

私が当ブログで何度も書いていることでもあります。

当ブログを読んでいただいている人は、さすがに居ないと思っています。

ただ、ついつい勢いで「炎上に加担」はありえると思うので書いておきます。

「今の時代の誹謗中傷」はヤバイよ!って話です。

 

「ネットだから」とか思って誹謗中傷している人はやめた方がいいですよ。

有名人がそういう人を「裁判の流れ」に持っていくのは実際に起こっています。

ある人は誹謗中傷が酷い人にTwitter社に問い合わせて身元確認で開示請求。

弁護士を立てて誹謗中傷が酷い複数人に「裁判」の申し合わせをしたそうです。

それにある有名人はクラウドファンディングで誹謗中傷する人への裁判費用。

クラウドファンディングで調達して実際に事を起こそうとしている人もいます。

 

「誰もが犯罪者になってしまう時代」という言葉。

ここも含めてもお分かりいただけるんじゃないでしょうか。

本書もそうですが、「独房」に入ってからでは遅いんですよ。

だからこそ、そういう気持ちを知れる本書のような書籍。

背筋が凍りつく思いになること請け合いなのでオススメしたいところです。

 

 

書名:前科者経営者 どん底からの逆転人生

著者:高山敦

出版社:プレジデント社 

出版年:2018年8月30日

ページ数:200ページ

 

プレジデント社の著書ということで内容がしっかりとしています。

著者の高山敦さんの刑務所での体験談。

本書を読むと毎日の生活に有り難みを感じること間違いなしです。

私は本書を読んで毎日の生活やネットが普通にできる環境。

本当に有り難いなって改めて実感できました。

というわけで、そこも含めて書評していきたいと思います。

 

・毎日の生活に感謝の想いが込み上げてくる書籍

 

(P.16) 人間なんて、まる裸にされてしまえば、みんないっしょ。特別な人は一人もいない。でも、みんな、すごいものを内に持っている。そのことを、あなたに知ってもらいたくて、私はペンをとりました。「なりたい自分」に近づいていこうと決めた、あなたの”今ここ”を照らす光となることを信じて。

 

はじめに
プロローグ:前科者が会社を立ち上げた
第1章:転落人生のはじまり
第2章:人としての尊厳を捨てた日
第3章:迷いのトンネルを抜け出せた日
第4章:自分を信じて一歩を踏み出したときからすべてははじまる
第5章:思いひとつで流れは変わる
エピローグ:人生、大逆転を起こすために

 

本書の目次になります。

刑務所での実体験です。

読んでいて私は耐えられないと思いました。

本当に過酷なんだな…って思います。

でも、「犯罪」を「犯した」人が入る場所。

そこを踏まえてそれくらいじゃないと行けませんよね。

いろいろ考えたくなる部分も本書で多かったです。

 

(P.64) 犯罪者である私を、一人の人間として認め、私の心に寄り添い、励ましてくれた人がいてくれる。そのことが、どんなにうれしく、感謝したことか。あの警部補がいてくれたおかげで、あのとき私は、「がんばって生き抜いていこう」と、自分の心に誓うことができたのです。

 

堀江貴文さんが独房に入っていた頃です。

超ベストセラーの「ゼロ」に書いてあったこと。

1人だけはすごく良い人がいたって書かれていた印象です。

やっぱり、どこにもそのような人がいるんですね。

冒頭から本書は引き込まれる内容です。

著者の想いが本文から伝わってきて背筋が凍ると同時にいたたまれない気持ちでした。

 

 (P.89) そんなとき、長雨でジメジメした日が続いて、私がいる独居房の畳にカビが生えました。それが――刑務所に入る前の私だったら、ガマンできたであろう出来事が――きっかけで、私は、ものごとすべてを否定的にとらえてしまい、落ち込んだり、不平不満を言ったりしてしまう。どんなに強くても、どんなに沈着冷静な人間でも、塀の中では、性格が変わってしまうのです。弱虫で愚か者で、見たくない自分の恥部を見る。

 

これは「援護」ではございません。

最初にこのことは断っておきます。

誰しもが、引用的な気持ちに陥ること。

あるあるだと思うんですよ。

「塀の中」だけの気持ちでもないと思います。

 

よく言われる言葉にあるじゃないですか?

「つい、カッとなってやってしまった」という言葉です。

それが、「犯罪」になるか「犯罪」にならないかなんてわかりません。

カッとなって手が出て倒れた人が打ちどころ悪くて死んでしまう…。

普段は温厚な人でもそうなってしまう可能性はあるわけですからね。

 

だからこそ、「メンタル」を「コントロール」する術を学んでおく。

常に感情を「自己観察」できるように鍛錬を重ねておく。

私は大切な部分じゃないかと思っています。

「つい、カッとなって」で人生を棒に振るなんて勿体無いじゃないですか?

でも、人間誰しもが気分がそぐわないような日って絶対に出てきます。

そのときにいかに「自己観察」してニュートラルになれるか。

気分を落ち着かせられる術を知っているかどうかは大切だと思います。

 

(P.107-108) 仮釈式が終わると、私は売店に向かい、コカ・コーラを買いました。あのとき、コカ・コーラを手にしたときの気持ち。これは体験した者にしかわからないでしょう。自由にほしいものを買い、好きに飲むことができるということ。炭酸の泡が胃にしみました。そして私は、迎えにきてくれた娘とともに建物の外に出ました。外の光は、目に刺さるほど、まばゆい。目の前に広がる世界はたくさんの色に彩られていました。私は後ろをふりかえり、建物に向かって深く一礼をすると、自分の心に誓いました。もう二度と、ここには戻らない、と。

 

体験したからこそわかるという部分でしょうね…。

本書は何度も書いているように日々の生活に有り難さを感じます。

「当たり前」が「当たり前」じゃない場所で過ごす。

それを思うと当たり前の日常生活も有り難みを感じます。

私は本書を読んで「不平不満」もある日々の生活に感謝の気持ちが込み上げました。

 

ここは、自己啓発書やスピリチュアル本ですね。

「感謝をしよう!」とはよく書かれています。

本をよく読む人なら「感謝をしよう!」は多いねって納得すると思います。

ただ、「感謝をしよう!」と言われてもなかなか上手く行かないと思うんですよ。

もちろん、本を読んで日々の生活に「有り難さ」を感じることはあると思います。

 

でも、「ジワーッ…」と「感情」に来るという面においてです。

そんなありきたりの言葉だけ読むだけだと来ないと思うんですよね。

頭では理解できても「ストーン」と落ちた感覚はないかもしれません。

そこが、本書を読んでみたほうがよっぽど、伝わると思います。

感情に訴えかけて来るという面において本書は素晴らしいです。

 

(P.133) ”いいこと”を知ったら実践して、その結果を見て改良点を探し出して、「わかる」。そして改善、実践する。仕事はもちろんのこと、人生も、これの繰り返しです。「わかる」と「かわる」、これの繰り返しが成功のコツなんです。

 

知ったら「実践」する。

読むだけではというのはよく言われることです。

これは私の個人的な意見です。

別に全部を全部で実践する必要はありません。

1つでも取り入れて「変わる」ことができたら儲けものでいいんですよ。

 

ここで大事なのは「変わり続ける」ってことなんですよね。

「失敗」してもいいと思います。

諦めずに何度もチャレンジしておけば、必ず芽が出てくるはずです。

だから「わかる」と「かわる」って大切だなって思います。

「失敗」は「改善点」が見つかったという解釈でいいですからね。

 

(P.142-143) ところが、脳は自分をだます。さほど重要ではない出来事をうまく根拠にしたてあげ、「だからダメなんだ」と自分をだまして、勝手に”自分の限界”をつくってしまいます。勝手に決めちゃいけないのです。
「学校を出ていないから」
「家庭がこんなだったから」
あなたにとっていちばん重要なのは、私はどんな自分でいたいのか、ということです。あなたがこれから先の人生を幸せで豊かに生きることです。それ以上に大切なことは、他にありません。自分を信じてください。自分には可能性がたくさんあると、わかればいいのです。

 

自分の脳に負けるなです。

私も脳に関しての書籍。

「脳科学」本は好きでよく読みます。

だからこそ、言えるのは「脳」に負けるなです。

この負けるなに関して簡単に言うとこうなります。

 

「脳は敵にも味方にもなる」です。

脳に負けるなと言うと敵ぽく感じます。

そうではなく、自分が作り出す「幻想」なんですよね。

「限界」は自分が作り出しているということはよくあります。

それを踏まえての「脳に負けるな」という意味です。

 

つまりは、「脳がラクをしようとしている」とか。

「脳がサボろうとしている」と自覚できればいいですね。

その上で、「じゃあ、こうしようと突き進む」ことをすればいいわけです。

誰を信じるって言ったらまずは自分を信じることが大切です。

そして、「私の脳ならできる!」と良い方向に導いてあげることだと思います。

 

【前科者経営者 どん底からの逆転人生】

 

・まとめ

【新刊】背筋が凍る本 高山敦の前科者経営者どん底からの逆転人生でした。

すごく深みのある書籍でした。

ちなみに著者の高山敦さんが逮捕された理由。

「出資法違反」でした。

T氏という人物に勧められたFXの営業がということです。

本人は違法なことをしているとは思っていなかったそうです。

 

これは最初に書いた「誹謗中傷」している人にも当てはまると思います。

さすがに最初から「逮捕状」まではいかないでしょう。

とは言え、やられている側が「裁判所への照会通知」を送った。

相手の自宅や会社へ裁判の書類を送ったと言っている人も最近は出てきています。

だから、「本人は違法なことをしているとは思わない」部分。

「気に食わない」や「憂さ晴らし」でやっているなら大変なことになる危険性もです。

 

まぁそういう人はこういう記事を最後まで読んでいないような気がしますがw

どちらにせよ、刑務所での生活。

体験談を読んでるだけで本当に背筋が凍りつく思いです。

そして、今の何気ない日常でも「感謝」できる1冊でした。

自分の気持ちを「シャキッ」とさせてくれる内容でもあると思います。