・ワークマン専務取締役の頭の中を覗く
ワークマンと言えば今や全国区。
知らない人もいないんじゃないでしょうか。
ワークマン特集が多く取り上げられる。
書籍も多く誕生している印象があります。
それを踏まえて本書を読む前にです。
前にワークマンの書籍を書評しなかったけ?
つい先日のようにしたので記憶としては間違いではない。
では、どういうことだろう?と思っていたらこちらです。
【【新刊】 ワークマン躍進の秘密 売り方を変えただけで2倍】
ワークマンは 商品を変えずに売り方を変えただけで なぜ2倍売れたのか
日経BPから出版されている酒井大輔さんの書籍。
今年(2020年)8月に書評させていただきました。
こちらと違うのは今回はワークマン専務取締役の方の新刊です。
書名:ワークマン式「しない経営」 4000億円の空白市場を切り拓いた秘密
著者:土屋 哲雄
出版社:ダイヤモンド社
出版年:2020年10月21日
ページ数:288ページ
4000億円の空白市場を切り拓いた秘密。
大絶賛という言葉も書いてあるダイヤモンド社の新刊。
どのような思考回路で切り拓いて行ったのか。
考え方や視点変更になることを私なりに書評していきます。
・本書で紹介する方法は特別なものではない。すべての企業で実地できるものばかり
(P.9) 本書で紹介する方法は特別なものではない。すべての企業で実地できるものばかりだ。ビジネスに携わる方には企業変革のケーススタディとして、経営者や幹部の方には、経営変革の参考材料として活用いただければと思う。この本は私の初めての本だ。成功談や美談を書く気は一切ない。還暦直前に入社した私が、拙い頭でどう考え、実行したか。それだけをありのままに書こうと思う。
【目次】
はじめに:4000億円の空白市場を切り拓いた秘密
第1章:「しない会社」にやってきたジャングル・ファイター
第2章:ワークマン式 「第2のブルーオーシャン市場」のつくり方
第3章:「しない経営」が最強の理由
第4章:データ活用ゼロの会社が「エクセル経営」で急成長した秘密
第5章:なぜ「エクセル経営」で社員がぐんぐん成長するのか
第6章:興味こそがやりきる経営のエンジンである
第7章:「両利きの経営」はどうすれば実現できるのか
おわりに
本書の概要と目次になります。
ワークマン式のしない経営。
気になる言葉じゃないでしょうか。
本書は成功談や美談は書くつもりは無いと書かれています。
とは言え、企業経営理論と言える部分。
ワークマンをここまで躍進させた真髄が書かれています。
還暦直前に入社した土屋 哲雄さんの考え方。
どう考えて実行したのかを教えていただきましょう。
(P.32-33) 私はこれまで多くのビジネスに携わってきたので、企業がどんな戦い方をしているのか、どのように競争相手に対して優位性をつくりあげているのかを分析するのが習慣になっていた。なにしろ還暦直前でワークマンに入社した新参者だ。勉強することは山ほどある。現場に行って何人もの社員に話を聞き、加盟店を回り、店長にもじっくり話を聞いた。最初に、どんな市場で、誰を相手にしてきたのかを考えた。マーケティングであれ、新規事業であれ、市場を細分化し、どこをターゲットとするかという選択は、重要な戦略的意思決定になる。
最初から動くのではなく分析する。
相手もそうだし自分自身もそうです。
今回の場合は著者である土屋 哲雄さん。
ワークマンをまず分析しているわけです。
これは自分自身を見直すのもそうだと感じます。
相手よりも己自身をまずは知っておく。
自分の強みや弱みを誰よりも知っておく。
考え方の軸としても企業としても大切なんだと感じました。
(P.40) 効果的なテレビCMを打てば売れるだろうとは思ったが、その案は却下した。1セット1万5000円の空調服のCMを流したら、「ワークマンは安い」「ワークマンは値札を見なくても買える」というブランドイメージを損なう。そのほうが痛手だ。空調服はお客様のニーズがあるから扱うが、主力製品にはしないと決めた。低価格路線と合わないので過度な露出を避けている。一番儲かる製品だが、夏の告知チラシにも掲載しなかった。
ここまで徹底するのは凄いです。
確かにワークマンのイメージ。
私も「安い」がまず先に来る人。
安くて頑丈とか使い勝手抜群です。
そこに1万5000円の空調服。
ブランドイメージが変化するの想像に難くないです。
なるほどと思える視点になりました。
ついつい、利益が出やすかったり売れやすいもの。
バンバンCMしたくなりますがイメージも考えてです。
(P.70) 当初は気づいていなかったが、アウトドアウェアと一般向けの服との境界もあまりなくなった。かつてアウトドアは専門性のある限られた人の趣味だった。ウェアや道具は高機能だが価格も高まった。だが、一般の人が誰でもアウトドアをやるようになると、安い製品を好むようになった。街でアウトドアウェアを着る人が増えた。アーバンアウトドアスタイルだ。
仰る通りだと感じます。
作業服や作業着のイメージ。
なかなか店内に入りづらかったイメージ。
初期の初期はワークマンに抱いていました。
それが時代によりどんどん変化する。
今では境界もあまりなくなった。
私は仰る通りだと感じます。
それに今は新型コロナウイルスの影響があります。
ただ、アウトドアブームも来てましたよね。
(P.98) 重要なのは、人とお金はかけずに、企画と準備に時間をかけること。短時間で実施しようとすると、企画案づくり自体が目的化する。こぢんまりとした事業になりやすい。具体的な出店段階に入ると人員を3人に増やし、最終段階で4人になった。後で新業態店も標準化するため、店舗運営やデータ活用に強い人を集めた。
人とお金は掛けない。
「企画と準備に時間を掛ける」
重要ポイントになります。
企業が大きくなると掛ける部分。
人とお金の方にリソース注ぐかもしれません。
そこをちょっと待ったで企画と準備を意識する。
ワークマンが強い理由がよくわかります。
【ワークマン式「しない経営」 4000億円の空白市場を切り拓いた秘密】
・ワークマンの真髄が理解できます
【新刊】 土屋哲雄さんの考え方 ワークマン式「しない経営」でした。
ワークマンが躍進し続けている理由。
ワークマンが人気の理由。
この1冊でよくわかるという考え方が網羅されている書籍でした。