【書評】 立浪和義の負けん気

・中日ドラゴンズファンの愛知県民

 

 

どうも管理人のポポリッチです。
 
私は愛知県在住。
プロ野球の応援球団。
幼い頃から中日ドラゴンズです。
 
本書の著者である立浪和義さん。
ミスタードラゴンズとして活躍されました。
そしてこの記事を書いている現在は監督です。
 
本書は現役引退してすぐの頃に書かれています。
内容的には自伝本です。
しかし、突き刺さる素敵な言葉も満載。
そこで読むだけでなく書評しておこうと思いました。
 
 
 

【文庫】 増補版 負けん気 (文芸社文庫)

 

 

 

書名:

 

著者:【文庫】 増補版 負けん気 (文芸社文庫)

 

出版社:文芸社

 

出版年:2014年2月4日

 

ページ数:255ページ

 

 

情報は文庫増強版。

こちらからになるのでご了承ください。

書評で読んだ本は通常版からです。

 

野球人生を綴っております。
悔いは残さないその一念でやってきた。
ひたすら前を向き信念を貫き通した男の生き様。
熱い心を注入してくれます。
 
 
 

・野球を通して学んだ大切なことをみなさんに伝えたいと考えている

 

 

(P.5) この本では、これまであまり語る機会のなかった出会いや感動、私が野球を通して学んだ大切なことをみなさんに伝えたいと考えている。

 

 

 

本書の概要になります。
あまり語る機会のなかった出会いや感動。
野球選手になる前の話から現役引退までの話。
存分に語られていて読み応えがありました。
 
 
 
(P.28) キャンプでポジション争いをする前から「新人に定位置を譲れ」と命令されたのだから、「まだ一度もプロでやってもいない高校生に、なんでオレが……」と愚痴や文句のひとつも言わずにはいられないはずだ。けれど、宇野さんは一切、そんな気持ちを顔に出したり、私に不満をぶつけたりはしなかった。それどころか、むしろやりやすい環境を作ってくれた。私は先輩に恵まれた。

 

 

 

珍プレー好プレーの珍プレイ。
宇野さん頭でボールをキャッチしてヘディングエラー。
星野さんグローブを叩きつける。
 
中日ドラゴンズに限らず野球を知らない人。
このシーンは知っていると言う人もいそうですね(笑)。
 
立浪和義さんが入団時。
宇野さんはレギュラーのショートのポジションを剥奪。
競争もせずに失ったときの話になります。
 
宇野さんっていい人オーラ全開なんですよね。
私は愛知県民なのでメ~テレ系でよく見かけます。
画面から伝わる人柄通りの人なんだなと思えるエピソードです。
 
 
 
(P.124) その左肩も、完全には治らなかった。とくに現役生活の終盤には、バットを振るとき痛みとなって私を苦しめた。最後の1年は、左手で右肩を触るのも痛いぐらいだった。ネクタイを直すのにふと左手を使おうとしても痛みが走る。代打の指名を受けて、パッパッパッとバットを振って出ていくときも、十分に身体を温めておかないと、左肩が痛い。それは10・8の古傷。あの悔しさは、いまも身体が覚えている。

 

 

 

長嶋茂雄さん。
国民的行事と言った試合です。
あの試合はリアルタイムで見ていました。
 
立浪和義さんの一塁へのヘッドスライディング。
セーフになり負傷退場していく姿は焼きついています。
その代償は大きかったと言うことですね。
 
私は中日ドラゴンズファン。
だから悔しい試合としか思えません。
その中で立浪和義さんの気迫あふれるプレイ。
あのシーンは絶対に忘れないと思います。
 
 
 
(P.177-178) 人生は、忍耐、我慢だ。やめ際とは、どんな状況であれ、つらいものだ。そこで、中途半端に野球を投げ出したら終わりだ。状況が悪いとき、どれだけ我慢するか。投げやりにならず、いつもどおりにがんばれるかで人間の器を問われる……。

 

 

 

レギュラー剥奪。
立浪和義さんが代打専門になったときの話です。
 
「落合博満監督」
 
この言葉は本書に全然出て来ません。
この辺りにモヤモヤや悶々とする部分。
合わない関係性が読んでいて感じました。
 
私は落合博満さんの著者も読んでいます。
監督と選手は考え方の合う合わない。
やっぱり読んでいて相性もあると改めて思います。
 
落合さんに限らず名監督と言われる監督。
その監督に不満を持つ人もいますからね。
プロ野球選手に限らず生きてきたら人間関係。
相性や合う合わないは誰しもあるので引用箇所で書かれていること。
 
投げ出さない。
状況が悪いときに我慢する。
いつも通りにがんばっていく。
仰る通りで人間の器が試されると思います。
 
 
 
(P.193) この山井の9回降板については一部議論があったが、その日、ベンチにいた私は、山井が掌を心配そうに見せながら投手コーチと相談している姿も見ているし、たった1点しか差がない以上、絶対的な信頼をおくことができる岩瀬にスイッチしたのは正しい選択だったと思っている。

 

 

 

クライマックスシリーズを勝ち抜く。
日本シリーズで北海道日本ハムファイターズ。
そのときの中日ドラゴンズのエピソードです。
 
山井投手が完全試合なるか!?
9回降板して岩瀬投手にスイッチした。
試合後に物議をかもしました有名な話です。
 
2023年の現在になると当時の選手が事情を言われている。
山井投手の降板もあまり悪く言われなくなった印象あります。
落合博満さんとの関係性を先ほど書きました。
この辺りをしっかり肯定されているのが立浪和義さんの器の広さと感じました。
 
 
 
(P.236-237) 私は、「負けん気では誰にも負けない」という強い気持ちでプロ野球界を生きてきた。その負けん気は、反骨心ではあっても、反発とは違う。人に逆らうことが負けん気ではない。協調する心、調和する心、素直に受け入れる姿勢があってこそ、負けん気は自分の運命を前向きに進めるエネルギーになる。

 

 

 

先にツイートさせていただきました。
こちらの言葉はとても感銘を受けました。
 
負けん気と言うと蹴落とす。
相手よりもがむしゃらに上へ行く。
そういう言葉のニュアンスありますよね。
そうではなく、反骨心であっても反発とは違う。
 
協調する心。
調和する心。
素直に受け入れる姿勢。
私も負けん気を持って運命を前向きに進めたいです。
 
 
【負けん気 (立浪和義)】

 

 

 

・負けん気を注入させていただきました!

 

 

【書評】 立浪和義の負けん気でした。
 
プロ野球に限りません。
スポーツ選手の書籍。
読んでみると自己啓発書やビジネス書。
そういう側面とはまた違った気づきをいただけます。
本書からもとても大切な考え方を学ぶことができました。