【新刊】 岩本茂樹のコミュ障のための社会学

・コミュ障が新刊を書評

 

 

 

私はコミュ障です。

あまりネットだと思われません。

リアルだと本当にコミュ障なんですよね。

 

今でも大勢の場所はご遠慮ください。

少数の場でまったりしたい人ですね。

そういう気質は変わっていません。

 

ただ、昔よりは改善しているところは改善。

本を読んだり人の話を聞いて自分に取り入れた。

後天的に変わったことも多いんですよね。

 

よく言われる外側を見るのではなく内側を見る。

自分の内面と向き合って生活してるのが大きいと思います。

外側を見るのが悪いのではなく外側を見すぎないってことですね。

ということで、序盤から私なりが多いですが気になる新刊を紹介します。

 

 

 

「コミュ障」のための社会学-生きづらさの正体を探る (単行本)

 

 

 

書名:「コミュ障」のための社会学 生きづらさの正体を探る

 

著者:岩本 茂樹

 

出版社:中央公論新社

 

出版年:2022年3月22日

 

ページ数:253ページ

 

 

 

心理学とは違う視点。

 

友だち、就活、職場、家族。

その悩みに答えるのが社会学。

 

コミュ障系の書籍。

心理学で語られることが多いです。

それを踏まえると社会学からは珍しいと思います。

コミュ障としても気になる1冊を学んでいきましょう。

 

 

 

・本書はコミュニケーションの壁を取り払うことを目指す

 

 

 

(P.4) 本書では、コミュニケーションの壁をとり払うことをめざしたいと思います。もちろん、本書はコミュ障特効薬ではありません。しかし、僕のめざす社会学は、コミュ障を乗り越え、コミュニケーション能力を高めるにあたって、じわじわと効果が表れてくるものだと思っているのです。

 

 

 

【目次】

 

はじめに

 

[第一部:大人になるだめの社会学 ――閉ざされた世界にいると思っている人のために]

 

1章:「モテるしぐさ」に振り回されて…… ――しぐさのメッセージを読む

 

2章:僕たちは演技している ――「多重人格」になってみる

 

3章:「自分らしさ」って何だろう? ――異文化理解のカギは生育歴の理解

 

 

 

[第二部:力強く生きるための社会学 ――生きる意味を感じられない人のために]

 

4章:身体のコンプレックスにさようなら ――身体的な悩みの壁を取り払う

 

5章:成熟を求めて ――「何のために生きるのか」を問う

 

 

 

【第三部:文化系のための社会学 ――文化を愛する内向きの人のために】

 

6章:文学は誰のもの? ――さまざまな読みを認め合う

 

7章:音楽を愛するとは? ――音楽のジャンルやメロディを超えて

 

 

 

【第四部:武器としての社会学 ――「分かち合えない」と嘆く人のために】

 

8章:閉ざされた風景から開かれた風景へ ――敵のおかげで自分を知る

 

9章:見えるものが見えない / 見えないものが見える ――違いがあるから面白い

 

おわりに

 

 

 

本書の概要と目次。

第1部から第4部までの構成。

全9章という細かさになります。

 

人それぞれ気になる箇所。

ここを深く読みたいあるかもしれません。

出来る限り幅広く触れて書評していきます。

 

 

 

(P.55)その場にふさわしい振る舞いをわきまえないと、周りから冷たい視線を浴びせられるかもしれません。かといって、過剰に意識して場にふさわしい振る舞いを演じすぎると、嫌味を与えかねないのです。とにもかくにも。ありのままの自分を受け入れてほしいという願いがあるその一方で、場にふさわしい演技を強いられているということも理解することです。そのことが、周りに対しても、そして自らをも責めることなくスムーズな関係を築くことになるのです。

 

 

人と接する場。

その場にふさわしい振る舞いがある。

 

その一例がスマートフォンをイジる。

相手がスマホを取り出してLINEでやり取りを始める。

不快感を抱く人もいるかもしれません。

 

一方で自分がスマホをイジる方です。

相手に対して心が狭いなって思ってしまう。

スマホイジるくらい良いじゃんって感じですね。

 

著者である岩本茂樹さんが仰っていることです。

スマホに限らず相手がするのと自分がするので感じ方が変わる。

相手がやるのは不快だけど、自分がやるときは別の感情が浮かぶ。

コミュニケーションで気をつけたい視点だと読んでいて感じます。

 

 

 

(P.78) 個人の問題であると思っていたことが家庭に起因していたり、また絶対と思っていた生活スタイルがそれぞれの家庭の独自なものであったりということを、成長して知っていくことになります。いいかえますと、家庭から社会の一般的な常識や制度を教えてもらうことになるのですが、家庭を介するがゆえに家庭によって独自の味付けもされるということです。つまり、人間が人間になるには、どのような家に生まれ、どのように育てられたかということも大きな意味を持ちます。またどの時代に生まれ、そしてどの地域に生まれたのかということも大きな影響があるということです。

 

 

家庭の影響。

大人になると感じます。

 

「家庭によって独自の味付けがある」

 

ここなんですよね。

常識と思い込んでいたこと。

実は間違っていることだってあります。

 

社会に出るとわかること。

恥をかいて覚えることもありますよね。

もちろん、そうならないように書籍など知識を入れる。

いろいろ情報を吸収することも大切です。

 

家庭以外にもです。

どの時代に生まれたのか。

どの地域に生まれたのか。

 

ジェネレーションギャップ。

この言葉からも理解できますよね。

 

どの地域の部分。

日本の都道府県。

私は愛知県で生まれ育っています。

他の地域の方と会話すると地域差を噛みしめる話を聞けることも多いです。

コミュニケーションにおいて忘れないようにしたい視点ですね。

 

 

 

(P.179) 本人は意識していなくとも、知識・教養に基づいた自己の価値観を誇示し、他者に押しつける行為は、相手の上に立つことに他なりません。本来、友人とは同等の関係でつきあうものです。ところが、知識や価値の押しつけは、支配と従属という上下関係になってしまいます。それが僕に屈辱感を抱かせたということです。このように、自己が拠って立つ価値観を押しつける行為は、優劣や支配の関係を生み出します。

 

 

現代風に言うとです。

マウンティングですよね。

略してマウントって用語も浸透しているんじゃないでしょうか。

 

相手が感じたらマウント。

そう言われたらそうなんです。

しかし、気をつけて話すことはできます。

 

これってマウントになってないかな?

自己の価値観を他人に押しつけてないかな?

この確認だけでもマウントを避けることが出来そうです。

現代はネットでも発信できるのでコミュニケーションで気をつけていきましょう。

 

 

 

(P.186) 僕たちは、音楽がテーマとなると、どうしても自分とは異なる相手の好みを推し量ってしまい、自分から話すのをためらってしまうものです。たとえ相手の話に耳を傾けるだけになったとしても、自分を責めたり相手を責める必要はありません。聞く行為もまた自分の世界を広げてくれる貴重なスタイルなのです。いいかえますと、聞くことは重要なコミュニケーションの一つだということです。

 

 

音楽に関してになります。

私は好奇心旺盛タイプなので聞きます。

この聞くは相手にどんな音楽が好きかをです。

 

好きなアーティスト。

好きな楽曲を聞いて実際に聞く。

そこからハマったアーティストや楽曲も多いです。

 

相手の話に耳を傾けるだけになる。

私はここに関しては責めるって感情になりません。

むしろ、それならば実際に曲を聞いて相手に聞いたことを報告する。

聞いてくれてありがとうと感謝されるので良いコミュニケーションです。

 

 

 

(P.247) 異なる風景を語るその人の社会的位置や生育歴などに思いを馳せることで、相手のことが理解でき、さらに社会を形成している根本的なものは極めて多元的だということがわかってきます。その出会いを楽しんでみてはどうでしょう。人づきあいが苦手な自称「コミュ障」の人も、その位置から楽しめる世界があるということです。目の前に広がる風景を、社会学の万華鏡で眺めていく喜びもまた趣のあるものと考えて……戯れてみませんか。

 

 

その位置から楽しめる世界がある。

これはコミュ障だけに限らないと思います。

 

例えば、貧乏からお金持ちになる。

貧乏だからの貧乏エピソード。

当時は辛いのを楽しさに変えて生活してた。

その楽しさに変えてた部分が誰かの役に立つかもしれません。

 

今の自分の立ち位置だからこそ見えている世界がある。

そうやって考えると毎日の生活がもっと楽しめそうです。

社会学の万華鏡で眺める視点も良きだと思います。

 

 

【「コミュ障」のための社会学-生きづらさの正体を探る (岩本 茂樹)】

 

 

・斬新な切り口が多かった新刊

 

 

【新刊】 岩本茂樹のコミュ障のための社会学でした。

 

コミュ障=心理学の書籍が多い。

本書は「社会学」から見た視点。

 

読んでいて斬新だと感じる箇所が多かったです。

著者である岩本茂樹さんの切り口からいろいろ考えることができました。

最後まで読んでいただきましてありがとうございます。