・聞き上手さんのしんどいがなくなる
本書がおもしろいと感じるところ。
「聞き上手さんの」というところ。
一般的に言うと聞き方の書籍。
聞き方のあれこれが語られている書籍。
聞き方を上達させる方法などなど。
聞き上手になるために読むスタンスです。
ところが本書の書名になります。
「聞き上手さんの」しんどいがなくなる本。
世の中には聞くの得意と言える人。
意外にも聞く側にまわれる人って多いと思います。
ただ、聞くのがしんどくなってしまう。
聞くときのスタンスをもっと知りたいと思う部分。
本書が解決してくれるんじゃないでしょうか。
もちろん、聞き上手になりたい人もタメになる内容ですよ。
書名:『聞き上手さん』の「しんどい」がなくなる本 自分も相手も嫌いにならない話の聞き方
著者:大野 萌子
出版社:ナツメ社
出版年:2021年2月16日
ページ数:176ページ
人の話を聞いた後なんで疲れるんだろう?
そういう人の解決の糸口になるのが本書。
悩み、愚痴、マウンティング。
どんな話を聞いても疲れなくなる。
新刊から私なりの書評をさせていただきます。
・話を聞くほどにあなたも相手も元気が出てくる。そんな方法を本書で学ぶ
(P.11) 相手の話を聞く、自分のことを話す……本当はもっとラクで、楽しくて、心や体があったかくなるような体験です。話を聞くほどに、あなたも相手も元気が出てくる。そんな方法を、本書で学んでいきましょう。
【目次】
第1章:どうして聞き疲れてしまうの?
第2章:疲れない話の聞き方って?
第3章:聞き方を変えると人間関係も変わる
第4章:シチュエーション別 話の聞き方のコツ
第5章:気持ちが楽になるプチ習慣
おわりに
本書の概要と目次です。
聞くのがしんどいからの脱出。
聞き上手の人も改めて見直す聞き方。
本書はとても読みやすい。
間ごとにマンガも多く付いています。
タヌキくんとリスくんのマンガでの会話。
それを踏まえての本文なので理解しやすいです。
(P.25) 相手の話に刺激されて、過去の似たような経験を思い出すことがあると思います。そうすると、そのときに感じていた気持ちもよみがえってくるため、さらに感情が揺れ動くことになります。感情が揺れることは脳にとっては大きなストレスとなるため、結果として疲れてしまうのです。
昨今のインターネットを見ているとです。
まさしくこういう反応をしてしまっている。
反応に反応で返している人が多いと感じます。
大切なのは「自分がどう感じるか」という部分。
炎上してる状況でも最近はこれって炎上すること?
多くの人が疑問を持つ炎上も起きたりします。
こういうのはしっかり考えられているんじゃないでしょうか。
逆にこういうときに自分で考えず感情が引きづられてしまう。
「炎上=絶対悪という状況判断」
決めつけで判断してしまう人は注意かもしれません。
自分がどう感じるかの判断基準を大切にしていきましょう。
(P.41-42) 答えは必ず本人の心の中にあります。深刻に思える相談だったとしても、基本的には同じで、本当に求めているのは、自分の決断を後押ししてもらうことなのです。「役に立つアドバイスをしてあげたい」という気持ちはわかりますが、本当に役立つアドバイスを他人がすることはとても難しいのです。それよりも、存分に話させてあげたほうが、相手の満足感につながります。なので、一生懸命にアドバイスを考える必要はありません。
「本当に求めているのは自分の決断を後押ししてもらうこと」
重要なのはここじゃないでしょうか。
下手にアドバイスをしたとしてもです。
相手の中で答えが決まっていること。
逆に不快感を与えてしまうかもしれません。
相手から聞かれない限りは話を聞く。
アドバイスすることよりも親身に聞く方を大切にしたいです。
(P.57-58) 「共感」は、相手の気持ちや状況を「(あなたは)○○なのね」と相手目線で受け止めること。「自分の気持ち」は動かさないため疲れません。あとは、相手が自分で答えを出すのを待ちます。同感に比べて突き放したような印象を受けるかもしれません。でも、自立した人間同士の関係では、相手が自分で答えを出せるという信頼のもと、適切な距離を保つことがとても大切なのです。同感しないために、とくに意識しておきたいポイントがあります。人は、自分が重要だと思っていること、興味があることに対して過敏に反応しがち、という事実です。
同感と共感の違い。
共感しているつもりが同感になってしまう。
私もあるかもしれません。
逆に聞いてもらってるときにもありますね。
同感というのは簡潔に言うとです。
頼まれてもいないのに自分の過去を語る。
経験者目線で忠告したりしてしまう。
共感するつもりが同感になる。
意識しておきたいと感じました。
(P.77) 「ただ話を聞く」だけでいいのです。頑張ってアドバイスを考えたり、「相手はどう思ったかな」「伝わったかな」などと悩んだりしなくて大丈夫。なぜなら、人はみな、悩みを自分で解決する力を持っているから。だまって話を聞くことは、相手の持つその力を引き出すこと、相手自身を信頼することでもあります。「ただ話を聞くこと」にはそれだけの大きな力があるのです。
余計なことを言うのはお節介かもしれませんね。
ただ話を聞くこと。
あなたはどう思うの?
あなたはどうしたいの?
質問するなら相手目線に立つ。
答えは相手の中にあるからです。
【『聞き上手さん』の「しんどい」がなくなる本 自分も相手も嫌いにならない話の聞き方】
・聞くのが好きな私も改めたいところが見つかる
【新刊】 自分も相手も嫌いにならない話の聞き方 【大野萌子】でした。
私は聞くのが大好きでしんどいなど思わないタイプ。
しかし、聞き方という部分。
同感と共感との違いなど勉強になることが多かったです。
聞き方という部分でも参考になることが多い新刊でした。