【新刊】プロトーク!! 古舘伊知郎の言葉は凝縮するほど強くなる

・プロの話術

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『ブログ・SNS系の運営本』カテゴリー。

こちらには「話し方」についての本も入れています。

話し方はブログにも役立ちます。

私なりの目線で私なりの書評。

 

ブログに役立つ視点で書評してきました。

しかしながら、私が始めたこと。

「ライブ配信」です。

それに5分~10分くらいで収まる音声コンテンツも増やす。

 

そうなると話し方がそのまま役立ってしまう。

カテゴリーの見直しも少し考えているんですよね。

ただ、「SNS系」という表記もあります。

話し方メインと思える書評が増えてくる。

そうなったときにカテゴリー編集は考えようと思います。

 

言葉は凝縮するほど、強くなる - 短く話せる人になる! 凝縮ワード -

 

書名:言葉は凝縮するほど、強くなる - 短く話せる人になる! 凝縮ワード -

著者:古舘伊知郎

出版社:ワニブックス

出版年:2019年7月25日

ページ数:215ページ

 

報道ステーションを12年やって戻ってきたバラエティの世界。

そこからの体験談を踏まえつつの新刊。

言葉のプロでも改善意識がすごいです。

時代に合わせる喋り方を追求しています。

私も学ぶところが本当に多かった新刊を私なりに書評していきます。

 

・本書の「凝縮ワード」は読者の会話の中でもすぐに使えるものになっている

 

(P.15) 若かりし頃は、山手線に乗って何周もして、流れる風景を眺めながら脳内実況中継をしてトレーニングしました。窓の外にある住宅街や新緑、道ゆく人などについてどんな言葉をチョイスしたら一番驚くのか、伝わるのかいつも考えていました。言葉を煮詰め続けた僕だからこそ、本書の「凝縮ワード」は、読者の会話の中でもすぐに使えるものになったのではないかと思います。本書は、そんな僕なりの会話術の集大成なのです。

 

【目次】
はじめに:一点突破の「凝縮ワード」に思いを詰め込む会話術
CHAPTER01:ぐっと相手をひきつける
CHAPTER02:とっさに上手に切り返す
CHAPTER03:言いにくいことをスルッと伝える
CHAPTER04:会話が不思議と盛り上がる
CHAPTER05:気持ちにそっと寄り添う
おわりに:言葉の凝縮は、愛すべき人間のずるさ、せこさも凝縮できる
寄稿:某月某日の天才 放送作家 樋口卓治

 

本書の概要と目次です。

はじめにを読んでみた結果。

古舘伊知郎さんの印象が変わります。

報道ステーションでお硬いイメージ。

 

自分の芯からブレない。

他人の意見なんて参考にしない。

そんなイメージを勝手に持ってました。

それを踏まえての冒頭のエピソード。

 

すぐに自分を変えようとする。

「時代の変化に自分を合わせる」という視点。

言葉のプロなのに柔軟性がある。

古舘伊知郎さんの印象が変わりました。

本書の話に耳を傾けたくなるのも冒頭が素晴らしいからです。

 

[1]
(P.39-40) 相手の話を聞いていて、「その話、この間も聞いたな」とか「またあの話か。面倒くさいな」と、つい思ってしまうこともあります。そんなとき、ストレートに「その話、この間も聞きましたよ?」なんて言えます? 僕は、言えません。悪気のない相手に対して、ちょっとキツ過ぎないか?と思っちゃうんです。こんなときは、こんなフレーズはどうでしょう?
「あれ? その話、再放送」
ユーモアを交えながら「この間も聞いたよ」とオブラートに包む意味では柔らかい印象を与えていいと思うのですが、人によっては、「そのチャラい言い方が余計に傷ついた」と神経を逆なでしてしまう危険も秘めています。言う相手はくれぐれも慎重に。でもこんなふうに、ユーモアを交え、ちょっとずらしたフレーズがお互いの気まずさをカバーしてくれるのは事実です。まさに「オブラート力」と言っていいでしょう。

 

この視点いいですね。

私も話の記憶力がある方です。

その時にその話って再放送?って言ってみる。

古舘伊知郎さんが言ってたよと雑学披露で言いたいです(笑)

 

[2]
(P.50-51) 僕の場合は、「ペラペラしゃべるブランド」と思われているから、こんなふうに長々としゃべりますが、いずれにしても、自虐ネタをかませるというのは、自分から先に心を開くという意味でも有効だと思います。相手とコミュニケーションを取りたいときは、まず、自分から心を開くことが鉄則ですから。

 

自虐ネタ。

これは使いどころ難しいですよね。

本書にも書いてあります。

 

「ハゲの人がハゲをネタにする」

 

自虐のつもりが引いてしまう人もいるかもしれません。

それにブログやツイッターだと難しい。

こちらに関しては文章で伝え辛いことでもあると思います。

日頃から自分の自虐をさらけ出すという視点。

そして出すからにはネタとして笑ってもらいたいですね。

 

(P.55) たくさんの方が、おのおのテレビを観てくれていますが、観ているのは「あなた」しかいないのだと。みなさんではない、あなたたちでもない、「あなた」ただ一人に向かって語りかけなければいけないのだと反省しました。なぜ、「あなた」に語りかけなければいけないのか。その方が確実に「みんな」に伝わるからです。

 

古舘伊知郎さんも2010年頃まで。

報道ステーションで「みなさま」と言っていたそうです。

私も「みんな」や「みなさま」は使う方です。

だからこそ視点として「ハッ」とさせていただきました。

 

確かにブログやツイッター。

それにライブ配信もそう。

まずは「あなた」ですよね。

私の「言葉」を観てくれるあなたです。

あなたに対して接するからこそみんなに伝わるは忘れないようにしたいです。

 

(P.56) しゃべりもそうで、ラジオのパーソナリティの話を聞いているとよく分かりますが、深夜放送などで「みなさん、こんばんは」ではなく、「今、水戸街道を走っているあなた。聞いていますか?」と言う方が相手に響くのです。こういうとき、「俺は日光街道を走ってるんだよ!」というクレームはまずきません。水戸街道というピンポイントに焦点を絞ることで、日光街道を走っているドライバーも、甲州街道を入っているドライバーも「自分のことかな」とドキッとする。それどころか、家で仕事をしていた人も、どこも走っていないのに、「あなた」への語りかけにドキッとするのです。

 

この視点ですよ、この視点。

ラジオリスナーでした。

ですから、「共感」ポイント抑えています。

私自身も視点に感服しました。

 

最後の引用箇所が特にです。

「どこも走っていないのにあなたへの語りにドキッ」

この視点がラジオにあるのが好きです。

私も感じていたタイプなので改めて思いました。

 

(P.71) 若い人は知らないかもしれませんが、石田純一さんが記者に追いかけられてとっさに言った、かの有名な一言、「不倫は文化」。実際には、女性記者に「不倫は許されると思うんですか?」と聞かれ、「あなたはあなたのお考えがあると思うけど、そういうものが世の中の歴史上にも、いろいろずっとある。そういうことを全否定したら、芸術も全否定になっちゃいますよ」と答えたことが、「不倫は文化」の一言に集約されて広まりました。言い訳が”男の金言”にまで上り詰めた”殿堂入り”の言葉です。

 

不倫は文化という言葉を残した。

石田純一さんと言えばの言葉です。

ただ、この舞台裏のエピソードは知りませんでした。

今だと絶対にこうはならないでしょうね。

 

ネット文化の発達。

「偏向報道」や言葉を捻じ曲げたと言われるでしょうから。

でもこの石田純一さんの言葉。

不倫は文化という言葉に縮めた人。

善悪の区別は別としてそれが広まったはすごいですね。

 

【言葉は凝縮するほど、強くなる - 短く話せる人になる! 凝縮ワード -】

言葉は凝縮するほど、強くなる - 短く話せる人になる! 凝縮ワード -

言葉は凝縮するほど、強くなる - 短く話せる人になる! 凝縮ワード -

 

 

・「言葉」の多様性を感じる1冊

【新刊】プロトーク!! 古舘伊知郎の言葉は凝縮するほど強くなるでした。

言葉のプロの視点だから納得。

腑に落ちる視点が多かったです。

エピソードの解説が具体的で一言の重要性。

言葉の大切さを改めて学べた1冊です。