・本のある愉しい暮らし
本を読むという行為。
色んなジャンルの本を読むことができます。
私はどんな本からでも学びはあると思うタイプ。
本に優劣の差をつける必要は無いと感じます。
本との出会いだったり本との直感。
オススメ本がハマらないときもある。
不評な本がドンピシャと言うことだってあります。
人それぞれと言える部分が大きいです。
今回の書評はエッセイ集からになります。
エッセイ集と言うのもその人の着眼点が出ている。
読んでいて、そういう視点もあるんですねと気づく。
気づきの視点になることも多いので楽しく読めます。
書名:わたしの、本のある日々
著者:小林 聡美
出版社:毎日新聞出版
出版年:2021年2月20日
ページ数:251ページ
読書家でなくとも本は読む。
猫と遊んで、ごはんを作り、今日もゆるゆるページをひらく。
本のある愉しい暮らしを軽やかにつづったエッセイです。
小林聡美さんの視点を私なりの書評させていただきます。
・読書家でなくとも本は読む。本は好きだ
(P.5) 読書家でなくとも、本は読む。本は好きだ。〆切のない読書なら最高。でも〆切があったからこの一冊ができました。
【目次】
まえがき
Ⅰ:出会いと気づきの日々
Ⅱ:言葉のふしぎ
Ⅲ:先輩たちの本
Ⅳ:愉しいひとり暮らし
巻末対談:酒井順子×小林聡美 「わたしたちの、本のある日々」
本書の概要と目次です。
私も本のある日々。
本のある生活を送っているタイプです。
それぞれの章。
本書は物の見方を学べる。
着眼点と言う部分で特に気づきになりました。
(P.45) 会社に出勤したり、家族が顔を合わせたりすれば、世の中のニュースやちょっとした出来事が話題にのぼることもあるだろう。しかしほとんど誰にも会わない日も少なくない私のような者は、ボーッとしていればボーっとしているだけ世間に疎くなる。誰とも口をきかない日なんてざらで、顔の筋肉がなまるいっぽうだ。そんな世間に疎い私には、ニュースも大事だけど、自分以外のひとがどんなことを考えて暮らしているのかを知ることも、大事なこと。それも、自分のまわりに見かけない仕事をしているひとの話はとても貴重だ。
私はテレビをあまり見ません。
ただ、ニュースサイトは見ます。
そこまでは世間に疎くないかもしれません。
今回はそこが言いたいわけではありません。
自分以外の人がどんなことを考えて暮らしているか。
自分のまわりに見かけない仕事をしている人の話はとても貴重。
この視点はとても共感です。
インターネットが好きな理由。
本を読むのが大好きな理由もここに詰まっています。
自分の周辺以外の人を知ることが出来る。
自分の人生だけではたどり着けない話を聞ける。
面白い話を知ったり面白い人を知ることって大好きです。
(P.57) 猫好きたちは、自分の猫がどれだけマヌケか、どれだけやんちゃか、という話題にもりあがる。可愛いのはあたり前のことだから。猫の失態も迷惑行動も、飼い主の視点次第で笑いになる。
猫さんは何をするか分からない。
ハチャメチャなことをする猫さんもいる。
そこを飼い主さんの愛でフォロー。
ネタにしている人は飼い主さんも素敵です。
ツイッターでもやんちゃな猫さん。
ツイートされてネタにしている人がいます。
ああいうの見ると素敵ですし寛容な視点。
愛されているんだなって思ってほんわかします。
(P.193) 孤独と恥を受け止められなかった青春時代の私。あんなこともこんなことも焼き芋の美味しさで帳消しにして喜んでいた浅はかな青春時代の私。熟女となった今、孤独も恥もどんとこいだ。来年は日記でもつけるか。
ここの文章表現が好き。
「焼き芋の美味しさで帳消しにして喜んでいた浅はかな青春時代の私」
情景が浮かんできます。
青春時代って部分。
若い頃は群れたいと思う。
孤独と恥を受け切れないってあると思います。
年齡を重ねてのある意味の達観。
達観の境地って言うのは武器になります。
(P.205) 「孤独」のライフスタイルもいろいろ。自分ひとりですべてを決めて引き受ける、覚悟と強さが孤独には必要だけれど、たまには「え~ん、寂しいよー」と弱音を吐いてもいいんだよ。おーよしよし。
今の時代はリアルで孤独。
しかし、インターネット上。
人との関わりを持ちやすい世の中です。
普段は孤独を貫く。
寂しいよってときにネットで交流。
こういうライフスタイルだって有りだと感じます。
大事なのは弱音を吐いても良いという部分。
誰しも弱いところが出てしまう日があります。
だって、にんげんだもの精神で吐き出すときは吐き出しましょう。
【わたしの、本のある日々】
・わたしも本のある日々を
【新刊】 エッセイ集 小林聡美のわたしの、本のある日々でした。
本書はサンデー毎日の連載。
本のある日々の中から著者の執筆分を再構成したものです。
私も本のある日々をゆるやかに連ねていく。
肩肘を張らず愉しい暮らしの視点も持ちつつ行きたいと感じました。