・武器にも防御にもなる交渉術
負けない交渉術。
この言葉から連想することはなんでしょうか。
ほとんどの人は自分が交渉している姿。
相手に交渉している姿を思い浮かべるかもしれません。
しかし、交渉は自分から仕掛けられるだけじゃありません。
相手から仕掛けてくる交渉だってあります。
そのときの交渉です。
何も知らなかったら相手の思うまま。
そのままの交渉に応じてしまうかもしれません。
でも、本書のような書籍で知識武装しておく。
それだけでも客観的に見れるようになるはずです。
書名:どんなときも優位な状況をつくれる 負けない交渉術
著者:大橋 弘昌
出版社:朝日新聞出版
出版年:2021年2月5日
ページ数:256ページ
どんなときでも優位な状況をつくれる。
日本人弁護士が教える世界最強の思考法。
自分の要求を100%通す。
相手も心から納得する。
気になる言葉が並んでいます。
目からウロコの交渉術を私なりの視点で書評させていただきます。
・交渉は決して難しいものでは無い!
(P.7) 交渉は決して難しいものではありません。考え方を習得すれば、駆け引きが苦にならなくなり、自分の言葉で相手を動かし、自分の目指す利益を実現する醍醐味が経験できるはずです。本書を通じて、この広い世界でそういった方々が活躍することに少しでも役立つことができればと心から願っております。
【目次】
はじめに
第1章:小さい譲歩で大きな譲歩を呼び込む発想法
第2章:自分を”手強い相手”と思わせるふるまい方
第3章:自分の”資源”を最大限に生かす駆け引きの理論
第4章:どんな局面でも優位な状況をつくる”心理誘導”の技術
第5章:交渉の前から交渉は始まっている
おわりに
本書の概要と目次になります。
交渉は決して難しいものではない。
大事なことはこのひと言です。
「考え方を習得すれば」
考え方を習得すると言う部分。
知らなければ知らないままは当たり前。
少しでも相手よりも優位に立てる視点。
考え方を本書から教えていただきましょう。
(P.24) あなたは5分前まで別の仕事をしていました。今回の交渉のために時間を使っていません。「相手がまったく譲歩しなかったら交渉をすぐに切り上げよう。別の仕事に取りかかったほうがよい。交渉は、日を改めてすればよい」と強気の姿勢で交渉に臨むことができます。不利な譲歩をしてまで交渉をまとめなくてもよい、と考えることができるのです。どちらが出向くかによって、スタート時点で両者の姿勢にこれだけの違いが出ます。このことを知っていれば、あなたは有利に交渉を進めることができるはずです。
お店での値引き交渉。
店員さんは家に来てもらえない。
引用を読んでみて思うかもしれません。
しかし、これは車のディーラーの話の後です。
中古車ディーラーで9900ドルの車。
こちらを8500ドルで購入したときの話。
何をしたかと言うと時間を掛けたという話。
最初のディーラーはすぐに値引き交渉に入って断られる。
次のディーラーは一緒の時間を共有した後に値引き交渉。
要するに相手に時間を掛けてもらう。
時間が掛かるとその時間が惜しくなりますよね。
出向いてもらうというのもそういう意味合いじゃないでしょうか。
(P.31) もっとも最近では日本国内においても、こういった交渉が必要なプロセスとなってきています。日本が狭いムラ社会だったときには、フェアな価格がいくらかということを、誰もが共通の認識として持っていました。交渉せずしてフェアな価格で取引ができた古き良き時代です。しかし現在の日本は国際化が進み、さまざまな価値観が入り込んできています。そうなった以上、これからは高いところから始めて、相手の腹を探りながら、少しずつ譲歩をしながら交渉するしかありません。フェアかアンフェアかについて、もはや普遍的な基準は存在しないのです。
フェアな価格という部分で私が感じること。
ネット関連の情報についてになります。
この辺りの値段設定。
合って無いようなものです。
これは良い悪いでも無いと思います。
そして技術的な面にもなります。
例えば、ホームページ作成。
このホームページ作成1つ取っても値段がピンキリ。
作成者の技術もピンキリだったりします。
【【新刊】ホムペの相場わかります? 130万円と言われたんですが】
前にホームページの値段の書籍を書評しました。
相場というものが分かっていないと交渉にもならない。
今回の書籍で言うとフェアな価格かどうかもわかりません。
日頃から「相場」というものは意識的になりたいです。
(P.67-68) アパートを借りるなら他のアパートも見ておく、車を買うなら複数のディーラーと話をする、電気製品を買うならいくつかの電器店を見て回る、機械の部品を仕入れるなら同じ部品を供給できる複数のサプライヤーから見積もりを取る……。このように、交渉に臨む前に「別の相手と取引をする」という選択肢を持っておくことは非常に有効です。どんな取引においても、世の中に選択肢はたくさんあるものです。最初から取引の相手を決める必要はないのです。
先程は相場の話でした。
とは言え相場がわからないこともあります。
そこで重要になってくるのが相見積もり。
相見積もりをしっかり取るという部分。
小さいことから大きいことまで値段が違う。
スーパーでも野菜やお肉がお店で値段が違う。
リサイクルショップでも値段がまったく変わってくる。
最初のお店とガラッと変わるはあること。
見積もりを取るという視点は忘れないようにしたいです。
(P.137) 交渉においては、必ず譲歩をしなければなりません。自らが譲歩することにより相手の譲歩を得るのが、交渉の基本です。しかし無原則に譲歩していいわけではありません。譲歩するのは、自らが満足できる最終合意にたどり着くためであって、相手に、あなたが譲歩し続けることを期待させてはいけないのです。そのためには、最初の譲歩は、あなたにとっての「最大の譲歩」であるべきです。その後は徐々に、譲歩の幅を小さくしなければなりません。
相手の立ち場に立ってみる。
自分がその立ち場だった場合です。
「今回の譲歩が最後かもしれません」
「これ以上の譲歩は得られないかもしれない」
確かにそのように思っちゃいますね。
これがどこかでいきなり大きく譲歩してくる。
譲歩の幅が大きくなったらまだ行けると思うんじゃないでしょうか。
自分がその立ち場で実行する。
意識的じゃないとなかなか出来ないと思います。
覚えておきたいテクニックだと思いました。
【どんなときも優位な状況をつくれる 負けない交渉術】
・負けない交渉術という視点
【新刊】 優位な状況をつくる 大橋弘昌の負けない交渉術でした。
本書が勝つ交渉術ではなく負けない交渉術。
読んでみると色々なことがなるほどと思えました。
相手の思うままにならないと言う意味で負けない視点は勉強になりました。