【書評】消費者側としても知りたいブラックマーケティング

・自分を守る側として使用できる視点

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マーケティングの知識。

色んな面で役立つ視点。

知見を頭に入れて損はない分野です。

これは攻めも防御もどちらの視点でもになります。

 

リアルでもネットでも物を購入する。

そのときに店員さんやセールス文。

購入する前にする比較などなど。

色んな思惑がそこにはあるわけです。

 

あなたは本当に買いたいものを買っていますか?

期間限定の商品を衝動買いした経験があるのかどうか。

流されてしまい購入してしまっているのかもしれません。

ブラックマーケティングという気になるタイトルの書籍の紹介です。

 

 

ブラックマーケティング 賢い人でも、脳は簡単にだまされる

 

 

書名:ブラックマーケティング 賢い人でも、脳は簡単にだまされる

著者:中野信子

著者:鳥山正博

出版社:KADOKAWA

出版年:2019年9月27日

ページ数:280ページ

 

 

本書のテクニックを実行する。

ブラックマーケティングを活用するというのが1つ。

もう1つがブラックマーケティングでは無いのか?

事前に知っておくことにより誘導に引っかからなくなる。

どちらの視点でも役立つ本書を紹介していきます。

 

 

・知ってよかったと思える内容が満載の書籍

 

 

(P.20) 各章には本書でブラックマーケティングと呼ぶ、ときに恐ろしいマーケティングの事例が数多く出てきますが、最後まで読んでいただければ、消費者として自分の身を守るためにも、ビジネスパーソンとしてより良い未来をつくるためにも、「知ってよかった」と思える内容に納得してもらえるのではないかと期待しています。

 

 

【目次】


序章:「悪のマーケティング」はなぜはびこるのか

 

第1章:焦りをかき立て判断力を奪う商法にご用心

 

第2章:「ハマりたがる脳」を刺激する罠の数々

 

第3章:理性を麻痺させ「欲しい」と思わせる仕掛け

 

第4章:五感を使って他者を操る手法とは

 

第5章:だまされやすさは遺伝子で決まる?

 

終章:「よい子のマーケティング」を脱し、サイエンスへ

 

 

本書の概要と目次になります。

ブラックマーケティングという過激なタイトル。

その説明と事例などなどがわかります。

本書の視点というのは自分の身を守るためにも使える。

自分自身が消費者側として有効活用できる視点です。

 

 

(P.51) 「品不足」という状態は、売り手にとってはデメリットになります。ところが、「残りわずか」と言い換えると、バカ売れしていて、なおかつ売り切れ間近という印象を消費者に与えることも可能になります。いつでも手に入る商品が、今しか手に入らないかもしれない商品に変わるのです。この機会を逃したら二度と手に入らないと思わせることができれば、売り手にとってはしめたもの。”焦り”を感じた消費者は、先を争って商品を買い求めるかもしれません。

 

 

初期の初期を考えたらそうかもしれません。

しかし、最近の消費者さんも目が肥えています。

また、期間限定で釣っている。

限定感でも飛びつかず気づく人も増えているかもしれません。

 

それにあまり限定感を出しすぎてしまう。

「転売目的で購入してしまう人も増えている時代」

これは企業側にとっても悩みのタネじゃないでしょうか。

ニンテンドースイッチの品薄も記憶に新しいところです。

 

 

(P.57) 過ぎてしまった時間は取り戻すことができません。だから「できるのにやらなかった」ことを人間は後悔します。時間に追われて”焦り”を感じるうちに、「ここで買わないと後悔するかもしれない」という気持ちになり、判断力が低下するうちに購買意欲に火がつく――そんな現象を販売手段に応用するという側面が、タイムセールには潜んでいるのです。

 

 

時間は戻ってきません。

この意識はとても大切なことです。

しかし、その時間が焦りになってしまう。

購買意欲に火がつく危険性があります。

 

あと○○日で終了。

Amazonも楽天も大々的なセール開催します。

普段は購入しないものまで買ってしまった。

ついつい、購入しすぎて後から後悔した人もいるかもしれません。

タイムセールの際にはしっかり意識的にです。

 

 

(P.72) 私たちの脳は基本的に”怠け者”で、スキあらばサボろうとします。また、自分で決めずに誰かが決めてくれるのであれば、じっくり吟味することをその誰かに委ねてその選択を受け入れようとします。ブームになっていることなら、「多くの人が選んでいる結果」ですから、それを「正しい判断」と認識して相乗りするということです。

 

 

これは人だけに限りません。

インターネットも危険です。

最近ではレコメンド機能が多くあります。

おすすめ表示というやつです。

 

おすすめに誘導されるがままに次々と見てしまう。

これ自体は悪いことではありません。

誘導されていると自覚して見ることが大切です。

果たして自分で選び取ってその情報は見ていますか?

 

私は基本的におすすめよりググる方です。

ランキングを見る場合も選択するのはでなく全て見る。

1位から5位を先入観なく触れてみるなどなど。

バイアスが掛からないように気をつけて情報を見る場合もあります。

 

 

(P.167) 自分の意識の上では思考や理性を働かせていると思っていても、じつは何らかの情報に”流されて”判断を下している場合が、現実のマーケットにはたくさん存在しています。前頭前野の機能をマーケティングのプロセスの中で麻痺させるのは結構難しそうですが、能力が下がっているタイミングを狙う、そもそも低い人と高い人をセグメンテーションの軸とし、違う手を使うというのは十分に現実になされていると考えて良いでしょう。

 

 

人間なにかしらのバイアスが掛かります。

これはどんなに客観的に見てもそうです。

それに人間のメンタルは一定ではございません。

気分が落ちているときに同じ判断ができるかもわかりません。

その辺りを踏まえて考えるのはどちらの視点でも大切です。

 

 

【ブラックマーケティング 賢い人でも、脳は簡単にだまされる】

 

 

・どんなに賢い人でも脳は騙されてしまう視点

 

 

【書評】消費者側としても知りたいブラックマーケティングでした。

バイアスが掛かって物事を見てしまう。

改めてそのことを感じるエピソードが多く書かれています。

 

実際にあるあると思えてしまうことも人間心理として見つかるはずです。

攻めるときにも守りたいときにも知っておきたい知識。

今回はブラックマーケティングを紹介させていただきました。