・心が大切と改めて思う1冊
著者は中島宏昭さん。
本書に関してはこちら。
「書名のインパクト」
強すぎだと思いませんか?
「三途の川の渡り方」教室って気になります(笑)
私は中身を読みたいと思い読んでしまいました。
本書の想定層は50代以上?
老後を迎えてからを想定しているかもしれません。
でも若いうちから「死生観」です。
死について見つめておくのも悪くないと思います。
「価値観」という部分で大いに役立つんじゃないでしょうか。
私としても死生観を見つめ直したり生き方について悔い改めたいと思う1冊でした。
書名:医者だからわかった「三途の川の渡り方」教室
著者:中島宏昭
出版社:幻冬舎
出版年:2019年4月18日
ページ数:172ページ
命の長さは自分で掴み取るもの。
奇跡の回復は医療や食事じゃない。
その人の心が起こしている。
昔から言われる「病は気から」という言葉。
改めて意識的になっていこうと思えるのが本書です。
・死はわからないから怖いのだとすれば近づいてみることは理解につながる
(P.9) 本書は、人間が「良く死ぬ」とはどういうことか――を、医師として生と死に長年寄り添ってきた立場から思案し、綴ったものですが、私は七人の臨死体験者にお話を聞かせていただいたことがあるので、その体験談も本文中に記しました。死は、わからないから怖いのだとすれば、近づいてみることは理解につながることにもなります。”あちら”へ行きかけて戻ってきた方たちは、何を見、どう感じられたのか……。興味深い内容の数々は、じつのところ、死に対する私の恐怖心を取り去ってくれました。
【目次】
はじめに
第1話:「今日」からどんな思いで生きるかで命の長さと質は変わる
第2話:死に顔に自信ありますか?
第3話:限りある生を充実させる七つのこと
第4話:人生は私に何を求めているのか
「おわりに」にかえて―"時間のない国"が教えてくれること
本書の概要と目次になります。
書名からインパクトある新刊。
それでいて中身もインパクトありました。
はじめにの冒頭部分です。
「命のカウントアップ」の話から引き込まれたのが本書。
(P.22-23) 「あとどのくらい生きられるか、お聞きになりたいのではありませんか?」と。非常に残酷な質問のように思われるかもしれませんが、あえて尋ねます。これに対する患者さんとご家族の表情はまったく対照的で、患者さんご自身は「えっ」と体を後ろに引き、ご家族はぐっと体を前に乗り出して、「それが聞きたいのです」という感じになります。ためらっていた患者さんは、やがて、ほとんどの方が心を決めて重い口を開きます。「知りたいです」と。
「わかりました。申し上げます」
目の前の皆さんが息をのむのを感じながら、次に私が申し上げる言葉は――
「わかりません」
すると一瞬の間をおいて、皆さん。気が抜けたように笑われます。ほっとなさるのでしょう。そこで私は、「からかっているのではありません。本当にわからないのです」と言い、なぜわからないかの理由をお話することになります。
「命のカウントアップ」の話を書きました。
はじめにで残り寿命10年と思いこんでいた人の話。
余命宣告ではなくあなたは10年大丈夫と告げられた人の話です。
その人がちょうど10年でお亡くなりになったそうです。
遺族の許可を得て司法解剖しました。
ガンなどの再発は一切見られなかった。
これが命のカウントアップの話に繋がります。
その人は10年と思い込み命のカウントダウンしてしまっていた。
昔から「病は気から」と言います。
笑ってばかりいて毎日を楽しく過ごす。
がん細胞がいつの間にか消えていたというエピソードもよく聞きます。
本書でも「心の持ち方」や「心の重要性」が説かれています。
(P.26) 余命の長さは、正確には予測できない。余命一年あるいは二年などと、どうして言えるのか。統計ではおよそ六十パーセントの人が二年以内で死んでいる病気があったとしても、その患者さんが六十パーセントに入るか残りの四十パーセントに入るかは確実にわからないのです。特にがんのようにゆっくり進行していく病気では、その人の生き方、心の持ちようが余命に大きく影響してくる可能性が大きいのです。つまり、今日からの生き方で余命の長さは変わる可能性が大きいのです。
もし余命を告げられた場合。
60%と40%で言われたとしてです。
私は60%の2年以内で考えるかもしれません。
それは私の基本軸が「ネガティブ寄り」が影響しています。
ただ、この手の書籍を読む良いところ。
心の持ちようを教えてくれます。
私は現時点でこれを「知って」しまいました。
知ったことによりの副次効果があるわけです。
『あっ、60%の悪い方で考えている』
こういう風に自分を客観視して修正できます。
私は自分のことを『大雑把で几帳面』と言います。
真逆ですけど、楽観視できることはできるわけです。
だからこそ「知っておく」というのは強みだと思っています。
(P.42-43) 悪いと思ってきた過去の出来事に対する意味づけがポジティブになると、間違いなく現在がポジティブになります。そして、現在がポジティブになれば、間違いなく未来がポジティブになるのです。つまり、過去が変わると現在が変わり、現在が変わると未来が変わるのです。意味づけを変えることができたら――。そしてそれが楽観的なものに変わったら「人生の質」が変わります。ひいては、それが、悔いなく人生を生き抜くことにつながるのだと、私は確信しています。
良い悪いの判断は今の価値基準でしかありません。
例えば、宝くじで100万円当選。
宝くじじゃなくても100万円いきなりもらえたとします。
ほとんどの人がその時点では嬉しいと思うんじゃないでしょうか?
しかしながら、この100万円が不幸の始まりだった。
浪費癖がついてしまい借金生活。
転落人生まっしぐらになってしまう。
あのときに100万円当選や100万円もらっていなければと思う。
意味づけが変わってきてますよね。
つまり、意味づけなんてそんなものです。
未来から見た自分がどう思うかなんて現時点ではわかりません。
逆に言えば、辛いことやネガティブに思うこと。
未来の自分から見たらあの経験があったからと言える可能性もあります。
出来る限り意味づけを変えて人生の質を良くしていきたいです。
(P.54-55) 「生き方は死に方に表れる」といわれます。言葉を変えれば「生き方は死に顔」です。このままではひどい死に顔になるのでは……と、ふと立ち止まって考えてみることも、ときには人生に必要、と言ったら言い過ぎでしょうか。そして、幸せな死に顔になるためには、他の人々に誠意を尽くしつつ、自分が心から満足する生を送らなければならないのは言うまでもありません。このことだけは、今を生きる誰の胸にも深く留めておかなくてはいけないのではと思います。
怖い死に顔に対面した話。
著者の中島宏昭さんも含めてエピソードが書いてあります。
生きているときから顔にだんだんと出るとは言われますよね。
普段から怒りっぽい人は自然な顔が怖い顔になっている。
それが死ぬときまで出ているのは嫌ですね…。
幸せな死に顔になるには日頃から意識しておく。
それこそ「仏の顔」と言われるくらい穏やかな生活。
今を生きる上で「死ぬときにひどい死に顔」にならない。
意識的になりたい言葉でした。
(P.61-62) もちろん、本当にあちらに行ってしまった人は行ったきりなので、「三途の川」の真実は誰にもわからないのですが、それでも、私が実際に聞くことができた「向こう側へ行きかけた人たちの話」は、たいへん臨場感がある興味深いものでした。なにしろ、"半分"だけでも体験してきたのですから。中には「行きかけて途中で帰ってきたけれど、本当は帰ってきたくなかった」と打ち明けた人もいました。とにかく、臨死体験をして戻ってきた人たちは、みんな共通して"良かった"と言っているのです。
臨死体験をして戻ってきた人の話。
共通して良かったというのは興味深いです。
と言っても、臨死体験はしたくないものですよね(笑)
生きるということは逆説的に死に向かっているということ。
死生観をしっかり持ち毎日をより意識的に生きたいと思いました。
【医者だからわかった「三途の川の渡り方」教室】
・心の大切さと死生観について学べた
【新刊】書名すごい 医者だからわかった「三途の川の渡り方」教室でした。
2019年6月の私はメンタルがジェットコースター。
ようやく落ち着いて7月を迎えています。
2019年下半期のスタート。
心の大切さと毎日を能動的に生きる大切さを学べた素敵な1冊でした。