・間違って覚えている名言は意外に多い
書評する頻度は高くない。
それでも当ブログにあるカテゴリー。
「名言集」カテゴリーになります。
名言本を何冊も書評して思うこと。
本書の書名に通ずる部分です。
真実は少し違うということがあります。
実際の伝わり方とは違う伝わり方。
えっ、この名言の本当の意味ってそうなの?
このような真実や事実に気が付くことは本当に多いです。
これは名言に限りません。
過去の偉人などの人物像。
意外なことを知れたりするので読むの大好きです。
今回の名言本からも学べることが多く見つかりました。
書名:名言の真実
著者:出口汪
出版社:小学館
出版年:2018年4月16日
ページ数:175ページ
本人は言ってなかった名言。
ひとり歩きしている名言も多い印象でした。
言葉のニュアンスが変化して名言として伝わった。
お弟子さんなどが実は上手くまとめたなんて事例もあります。
「雑学を増やす」目的で読んでみても楽しい1冊を紹介します。
・名言の真実を知ることでより深く知りたいと思う
(P.5) 本書を改めて読み直してみて、たいへん読みやすく、しかも、じつにおもしろいと思った。ぜひ読者諸兄も名言に触れ、そこを入口に、より深遠な言葉の世界に逍遥してほしい。
【目次】
名言の真相5
パート1:日本の偉人のざんねんすぎる名言
パート2:世界の偉人のカンチガイされている名言
パート3:真相を知ると仰天することわざ[日本編]
パート4:誤解されそうなことわざ[世界編]
参考文献
本書の概要と目次になります。
日本の偉人の「残念」な名言集。
世界の偉人の「勘違い」されている名言集。
残念とか勘違いとかほんと雑学になりました。
名言の裏の裏と言える部分。
発したと言われる人のエピソードが知れる。
雑学的にも読んでいて楽しい1冊でした。
(P.16-19) 天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず[福沢諭吉]
現在の慶應義塾は、名門だが幼稚舎などは学費が高いというイメージがある。しかし福沢は「学びて富み、富みて学ぶ」ともいっている。学問をして儲かったら、さらに自分に投資してもっと学べばもっと儲かるという理屈だ。たしかに、慶應義塾大学に入学するのは大変だしお金もかかるが、卒業すれば収入が多い一流企業への就職が有利になる。学問とさらなる投資が、より大きな利益を生むことを実証しているともいえる。
儲かったらさらに自分に投資する。
自己投資のループは大切。
私自身すごく共感します。
これは「学校」などに限りません。
私の場合は書評しています。
本の場合もアウトプットして活かす。
何倍にも何十倍にも自分に返ってくるわけです。
メンタリストDaiGoさんはよく言います。
「影響力の武器(ロバート・チャルディーニ)」
本の値段の何十倍や何百倍も価値をもらった。
元を取るどころか利益を生んでしまっているわけです。
福沢諭吉さんの「学びて富、富みて学ぶ」という言葉。
名言に選ばれている「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」
こちらより私は「学びて富、富みて学ぶ」
意識したいですし大切にしたい言葉です。
(P.32-33) 武士道と云うは死ぬことと見つけたり[山本常朝]
鍋島藩士の山本常朝が記した『葉隠』は、武士の生き方を示した教本である。「死ぬことと見つけたり」のあとには「自分も人も生きるほうが好き」と述べ、生きるほうがいいと説いている。ただ生きていると、楽なほうに流されるから、「死んだつもりで気を引き締めろ」と戒めているのである。
武士道精神。
ブシドーーー!!!ですね。
死んだつもりで気を引き締めろ。
死ぬ系の名言は突き刺さる名言が多いです。
今の有名だと箕輪厚介さんの「死ぬこと意外かすり傷」が特にです。
他にも戦姫絶唱シンフォギアという作品。
「死んでも生きて帰ってきます」なんかは特に大好きな名言です。
生きていると楽なほうに惰性的に流される。
令和から本気出すですし私も気を引き締めなければと思います
(P.59-61) 天才とは、1%のひらめきと99%の努力である[トーマス・エジソン]
エジソンが本当に伝えたかったのは、「1%のひらめきがなければ、99%の努力はムダになる」ということ。彼は後年「私の言葉が誤解されてしまったようだ。99%の汗ばかり強調されている。汗を流せばなんでも成功すると思うのは間違いだ。私は、1%のひらめきと言ったはずだ。1%のひらめきを無視してはならない」と語っている。どんなに努力しても、努力だけでは成功しないことなど世の中にいくらでもある。そして、「ひらめき」とは運や才能に左右されるもので、誰もが手に入れられるというわけではない。なるほど、真理だろう。
努力は必ず報われるという言葉。
これについては人それぞれ賛否両論あります。
この言葉にこちらのエジソンの名言。
「1%のひらめき」を当てはめると腑に落ちる人もいるかもしれません。
1%のひらめきをいかに絞り出すか。
1%のひらめきをいかに引き寄せるか。
努力しても努力してもムダになることは多いです。
だからこそ視点を変えて「ひらめき」部分を意識しましょう。
(P.90-91) 地球は青かった[ユーリイ・ガガーリン]
人類初の有人宇宙飛行を成功させた旧ソ連の宇宙飛行士ガガーリン。彼が宇宙から地球を見て言ったとされる。「地球が青かった」という言葉は、水の惑星である地球の美しさを称える詩的な表現として世界中に広まっている。だが、実際に彼が発したのは「空は非常に暗く、地球は青みがかかっていた」という言葉で、客観的な観察報告にすぎなかった。ガガーリンは軍人でもあったので、冷静に発言しているのは当然のことだろう。
地球は青かったは名言。
が、しかしです。
このように書かれたら拍子抜け。
「確かに!」と思える視点です(笑)
客観的な観察報告も名言になる。
伝わり方や印象で変わるという視点の勉強になりました。
(P.115-116) 果報は寝て待て
幸運も不安も、縁と自分の行いのよしあしに左右されるが、よい行いをしてもすぐに幸運が巡ってくるとはかぎらない。しかし、あきらめずによい行いを続けて、幸運が巡ってくるのを待つという考え方は、「やれるだけのことをしたあとは結果を天に任せよう」という「人事を尽くして天命を待つ」の境地に近いといえるだろう。
名言はこのあと「塞翁が馬」に続きます。
塞翁が馬に通ずる感ありますけど、どうなるかわかりません。
自分が悪いと思っていたことが結果的に良かった。
自分が良いと思っていたことが結果的に悪かった。
そのようになることは生きていたら誰しもあるはずです。
だからその場の状況だけで判断しない。
引用で言うと良い行いをしてもすぐに返ってくるとは限らない。
やれるだけのことをしたなら結果は天に任せる。
モヤモヤしているんだったら「委ねる精神」だと思います。
その委ねるが執着を手放して良い結果に繋がるんじゃないでしょうか。
【名言の真実】
・名言の裏を知ると学ぶのがさらに好きになる
【書評】名言を間違って覚えていませんか? 出口汪の名言の真実でした。
名言の裏側エピソードを知ること。
雑学にもなりますし本当に大好きです。
それに名言って短い言葉で自分に突き刺さる。
自分を鼓舞するときに良い言葉も多いので知っておいて損は無いと思います。
今回の書籍からは「真実」といえる楽しい話をたくさん読むことができました。