魔法かける側の視点 落合陽一のこれからの世界をつくる仲間たちへ

・中高生、大学生(とその親世代)向けだけど

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先日、落合陽一さんの新刊。

 

0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる

学ぶ人と育てる人のための教科書

 

こちらの書籍を書評しました。

そのときにいつもの落合陽一さんの書籍より「平易な文章」と書きました。

読みやすい書籍ですし本書もそのような心がけを感じる1冊です。

というよりも0才から100才までは本書のアップデート版。

出版社が同じ「小学館」なのでそのように思ってもいいかもしれません。

 

本書が2016年3月28日の出版。

0才から100才までは2018年11月29日出版ですからね。

本書もこれからの未来を生きる子どもたちへ。

子どもと言いますか未成年や大学生までに特に向けて書かれています。

それと同時にその親世代へ向けてです。

 

とは言え、お子さんがいない人。

読んで参考にならないかというとそんなことはございません。

落合陽一さんの未来を見通す感覚。

これからの未来を生き抜く上で誰もがあった方が良い視点です。

書評する本日は2019年3月27日。

 

そのように考えると出版されてから約3年の月日が流れています。

それでいて内容が今でも通用するというのは本当に凄いです。

落合陽一さんはもちろん知識なりのアップデートを欠かさずしている人。

新刊を読むと多少なりとも主張が変わったり新しいことが出てきます。

ただ、「本質的な部分」と言える内容。

変わっていない部分もありつつの重要だと再確認できることも多いです。

本書は前から読もうと思ってようやく読みましたけど読んで良かった1冊でした。

 

これからの世界をつくる仲間たちへ

 

書名:これからの世界をつくる仲間たちへ

著者:落合陽一

出版社:小学館

出版年:2016年3月28日

ページ数:224ページ。

 

戦いのルールは変わり始めているという言葉。

ネット上も既存のルールが変わっていることが多く見つかります。

それなのに過去の手法にとらわれてしまっている人は多いです。

そのように書いている私自身が当てはまる部分もあるので戒めでもあります。

これだと「魔法をかけられる側」のままなんですよね…。

本書を読むと「魔法をかける側」という視点を改めて考えたくなります。

 

・さすが落合陽一さんの着眼点という1冊

 

(P.42) 僕はこの本を通じて、いまの世界でコンピュータが何を起こしているのかを伝え、これから自分のキャリアを選択する中高生、大学生世代(とその親世代)に何らかのモチベーションを与えたいと思っています。それはもしかすると、「魔法をかけられる側」ではなく、「魔法をかける側」で生きるための処方箋になるかもしれません。

 

【目次】
プロローグ:「魔法をかける人」になるか、「魔法をかけられる人」になるか
第1章:人はやがてロボットとして生きる?
第2章:いまを闘うために知るべき「時代性」
第3章:「天才」ではない、「変態」だ
エピローグ:エジソンはメディアアーティストだと思う

 

本書の目次と概要部分になります。

冒頭にも書いた通りです。

自分のキャリアを選択する中高生、大学生世代(とその親世代)に向けて。

該当世代に何らかのモチベーションを与えたいということです。

しかしながら、お子さんがいなくても大丈夫。

落合陽一さんの視点はコンピュータ時代を生きていく上での視点。

AIに対しての考え方も変わるかと思いますので私はオススメします。

 

魔法をかける人になるか魔法をかけられる人になるか。

惰性的に生きていたら「魔法をかけられる側」になることは間違いないでしょう。

だからこそ自分から魔法をかける方になる。

考え方のアップデートを欠かさないことは大切です。

本書を読むと魔法をかけるとは?というのがよく理解できますよ。

 

(P.31) 「IT革命」は世界を大きく変えましたが、それに適応するだけでは、もう時代に追いつけません。IT革命と同等かそれ以上のインパクトを持つ世界の変革が、そう遠くない将来に何度もあるはずなのです。そこでは、いまの40代~50代の常識が覆されるのはもちろん、小さい頃からデジタル・カルチャーの中で生きてきた僕らの世代の常識でさえ、おそらく通用しません。ありうる世界の未来イメージは多岐にわたるのです。ですから、「次の世界」に向けて、どんなことを学ぶべきかを考えるのは本当に難しいことです。ただ基本的には、「コンピュータには不得意で人間がやるべきことは何なのか」を模索することが大事だと言えます。それはおそらく、「新奇性」や「オリジナリティ」を持つ仕事であるに違いありません。

 

適応するだけでは時代に追いつけない。

キツい言葉と捉える人は多いんじゃないでしょうか。

私としては「適応しようとしている」だけまだマシだと思います。

適応すら放棄して否定的な人ってまだまだ多いですからね。

これは落合陽一さんの著書。「日本再興戦略」に書いてあったことです。

 

新サービスに馴染めないという人はいると思います。

そのときにこの視点は大切というお言葉です。

「むしろ自分のマインドセットが今風ではないのではないかと疑ったほうがいい」

「新しい価値観を受け入れていくほうが生きやすい」

頭ごなしに否定したり自分が拒否しても時代はどんどん進んでいきます。

だからこそ「適応」した方が良いという話になります。

 

(P.60-61) ここまで人工知能が発達すると、観光案内所にはインターフェイスとしての人間がいるだけで事足ります。そうは言っても、Siriのようなコンピュータに教えられるのは、その声色や無機質さから、多くの人にとってはどちらかというと気分がいいものではありません。対面で人から「このお店の刺身が美味しいですよ」と案内されたほうが、テンションが上がります。ただし、これからの観光案内所の人間は店の情報を知っている必要はありません。カウンターの裏側に行って、Siriで調べる、もしくはインカムをつけていて、そこからSiriに聞けばいいのです。そうなると観光案内所の人間はコンピュータに教えてもらった答えを「笑顔と柔らかい口調で観光客に伝える」という「高度なロボット」になるわけです。子育てロボットとしての人間、ウエイターロボットとしての人間、建築作業用ロボットとしての人間、あらゆるところに人工知能制御の人間が導入されていくことでしょう。

 

VOCALOID(ボーカロイド)が出始めた頃。

機械的な声質が受けつけないという人が多くいました。

今でもそのような人はもちろんいるかと思います。

ただ、ボカロが当たり前の10代はどうでしょうか。

最初からこういうものって印象としてあるわけです。

そうなると私たちみたいな世代と感じ方が変わりますよね。

そのような説明も本書は落合陽一さんが上手く解説されています。

(デジタルネイティブ世代やデジタルネイチャーの話の部分。)

 

Siriとかの音声もどうにでもなるんじゃと思えなくもないです。

とは言え引用部分で仰られている部分。

やっぱり人間が勧めてくれた方がテンション上がる。

私自身もおすすめは人間がしてくれた方が嬉しいですし同様に感じます。

だからこその全部がロボットに置き換えられるのではなくこのような視点。

「人工知能制御の人間」という言葉になるほど!と思いました。

 

(P.80) 大事なのは、成功したクリエイティブ。クラスをそのまま目標にすることではなく、その人が「なぜ、いまの時代に価値を持っているのか」を考えることです。それを考えれば、「誰かみたいになる」ことに大した価値がないことがわかるはず。その「誰か」にだけ価値があるのですから、別のオリジナリティを持った「何者か」を目指すしかありません。「誰か」を目指すのではなく、自分自身の価値を信じられること。自分で自分を肯定して己の価値基準を持つことが大切です。

 

見よう見まねの時代では無いってことです。

昔なら見よう見まねで良かった。

模倣してそこからオリジナリティをという流れでした。

今の時代は「誰かみたいになることは大した価値がない」という視点。

厳しいようでいてある意味ではチャンスだと思うんですよね。

 

誰かを目指すのではなく自分自身の価値を信じられること。

私は他人からどう思われようが「はてなブログ継続日数」という部分。

私に関しては5年以上休まずブログ書いている価値は凄く自己肯定している部分です。

というよりも前から書いてますけどブログに対しての自己肯定は凄いです。

自分の過去記事を読んでおもしろいとかさすが!と思えてダメ出ししませんからねw

だからこそブログ大好きをずーっと継続して書き続けられるんだと思います。

 

(P.137-138) たとえば何か疑問を持ってグーグルで検索したときに、ウィキペディアや「ヤフー知恵袋」みたいなページですぐ「答え」が出てきたら、その答えを知って満足する以前に、自分が抱いた疑問自体を反省しなければいけません。なぜか。ウィキペディアに答えが書いてある問いが浮かんだということは、その疑問の持ち方そのものにオリジナリティがない証拠だからです。何を調べてもウィキペディアやヤフー知恵袋で解決してしまうようでは、クリエイティブ・クラスにはなれません。また、ネットで知った知識をそのまま人に話しているようではダメ。思考体力の基本は「解釈力」です。知識を他の知識とひたすら結びつけておくこと。したがって大事なのは、検索で知った答えを自分なりに解釈して、そこに書かれていない深いストーリーを語ることができるかどうか。自分の生きてきた人生とその答えはどうやって接続されていくのか。それを考えることで思考が深まり、形式知が暗黙知になっていくのです。

 

あなたはどうですか?

私はこの視点は無かったです。

答えを知って満足していました。

本書を読んでみて反省しました。

 

「オリジナリティ」という部分。

ブログを書いたりTwitterでもマンネリってあります。

でもそれって自分が思考に対して惰性的なだけと思いました。

落合陽一さんが言われるように「解釈力」という部分。

知識をそのまま話すのではなく自分なりの咀嚼は考えていきたいです。

 

(P.173) 自分の人材としての価値は、必ずしも「現時点でいくら稼げるか」とは一致しません。これは、株式市場における企業価値と同じです。企業価値は、現在の売り上げだけで決まるわけではありません。将来的に売り上げが大きくなることが期待できれば、企業価値は高くなります。たとえば、ツイッターという会社。膨大な数のユーザーがいますが、広告が入っているとはいえ、なぜあのサービスを無料で提供できるのか、不思議に感じる人は多いでしょう。一体、どうやって儲けているのか。これを説明できる人はそう多くないと思いますが、正解は「いまはそんなに儲かっていない」です。しかし将来的には大きな利潤を生み出すことが期待できるので、企業価値は高い。その価値さえあれば、いまは利益を出していなくても、会社は存続できるわけです。

 

ほんと今から書くことに対しては手前味噌です。

私自身の今はどん底であり褒められたモノではありません…。

しかしながら「将来的」という部分においてです。

すごく評価していただける機会があります。

将来の私を見て評価がめちゃくちゃ高く見てくれる人が多い。

本当に恵まれていると思いますしそれと同時にです。

 

「私自身にまだ眠っている部分がある」という視点。

再度書いておきますが手前味噌ですよw

ただ、私に関しては「人生を諦めたりしません」という部分。

どんな状況だろうと食いつきますし這いつくばって上に登ろうとする精神。

諦めが悪いと言えばそれまでですけど諦めなければ道は開く。

崖に落ちても少しずつでも上がれば地上に出ることができると思っています。

 

【これからの世界をつくる仲間たちへ】

これからの世界をつくる仲間たちへ

これからの世界をつくる仲間たちへ

 

 

・まとめ

魔法かける側の視点 落合陽一のこれからの世界をつくる仲間たちへでした。

複数の著者さんの未来予測。

読んでみると人それぞれという部分。

それと同時に「これは似ている」という部分も見つかります。

そこを突いていくと数年後どうなっているのか。

私としては考える機会が最近は大きいです。

私はやっぱり「魔法をかける側にまわりたい」と思うことが出来た1冊でした。